Oracleは、サンフランシスコで開催中の「Oracle OpenWorld」カンファレンスで、来年5月までに完成予定の「Oracle Application Server 10gリリース3」の強化点に関する詳細を明らかにした。
また、OracleはIBMと提携し、IBMがWebSphereブランドで出している大部分のミドルウェア上でOracleの各種アプリケーションがネイティブで動作するようにしていくことを発表した。対象となるIBMのミドルウェアには、同社のアプリケーションサーバ、ポータル、そして先ごろ発表された「Process Server」などが含まれる。
「われわれは、IBMとOracleの共同プロジェクトを、現在社内で進めている顧客に重点を置いたプロジェクトのなかでも最も重要なものと見なしている」と、Oracle社長のCharles Phillipsは声明のなかで述べている。
Oracleのアプリケーションサーバは、JavaとWebサービスの両プログラムを動かすバックエンドソフトウェアで、同社の「Fusion Middleware」の中心となる製品だ。Oracleはいずれ、さまざまなパッケージアプリケーション製品をとりまとめるインフラソフトウェアとして、Fusion Middlewareを使おうとしている。
Oracle Application Server 10gリリース3は、「Apache Spring」や「Hibernate」などのオープンソースの「開発フレームワーク」を含む各種のサードパーティー製品と円滑に連動するように設計されると、Oracle Fusion Middleware担当バイスプレジデントのRick Shultzは説明した。
Shultzによると、WebSphereソフトウェアなどの市販製品や、MQメッセージングソフトウェアおよびシステム管理製品などとの連係機能もこのなかに組み込まれるという。
このアップデートにより、同ソフトウェアは最新のWebサービス仕様に対応できるようになる。Schultzによると、これらの変更には、Oracleのインフラソフトウェアをサービス指向アーキテクチャ(SOA)と呼ばれるモジュラーシステム構築の際の魅力的な選択肢にする狙いがあったという。
Oracleは開発者向けに、自社の開発ツールに改良を加え、サーバサイドJavaの開発を簡略化するとともにRESTスタイルのプログラミングをサポートする計画を進めている。RESTとは、WebサービスプロトコルではなくXMLやHTTPを利用するプログラミングを指す。
Oracle Application Sever 10gリリース3には、いわゆるルールエンジンが搭載される。これにより、企業はJavaのコードを書くのではなく、ビジネスルールの設定によってアプリケーションを変更できるようになると、Schultzは述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ