北陸コカ・コーラボトリングは、基幹系業務システムと各種データウェアハウス(DWH)をDWHアプライアンス「Oracle Exadata」を活用して単一のシステムに集約、稼働を開始させた。日本オラクルが1月26日に発表した。
北陸コカ・コーラの100%子会社の情報システム企業であるヒスコムが中心となって移行作業を担当した。
北陸コカ・コーラとヒスコムは、経済環境の変化や天候、飲料商品の多様化で変化する販売動向の把握と消費者向けサービス向上を目的に、各業務システムから情報をオンライン、バッチ処理で収集する基幹系統合データベース(DB)と分析専用のDWHを連携させた基幹系業務システムを活用してきている。
同システムの老朽化や年々増加する運用コストへの対応、販売情報の分析機能強化から、両社は新システムへの刷新が必要と判断。基幹系業務システムの運用コストの効率化と販売、調達、生産、在庫情報の正確で恒常的に活用できる環境を整備するため、2009年4月にExadata1台の採用を決めて、基幹系統合DBとDWHの集約を開始している。
導入前の技術検証で販売データの検索時間が従来の37分の1に短縮できることやDWH用のバッチ処理が不要となり分析のリアルタイム化が実現できること、将来的なシステムのリプレースを視野に入れた費用対効果などから、Exadataの採用に踏み切っている。
ヒスコムは、Exadataを活用した基幹系業務システムを稼働させて、技術検証の結果とほぼ同等の検索時間に短縮、また業務システムからのデータ連携の時間を最大36分の1に短縮できているという。ヒスコムはExadataの稼働開始を踏まえて、従来は難しかったとされる新しい情報処理を今後検討する予定としている。