富士通は7月4日、ルータの経路計算速度を従来の10分の1程度に短縮する技術を開発したと発表した。
従来はルータ単独で行っていた経路計算を、外部サーバに代行させることで処理速度を向上させる。外部サーバ上にルータの仮想インターフェースを作り、計算を実施した後でその結果を実際のルータの動作に反映させる。その結果、今までの約10分の1程度に処理速度を改善できた。
ルータはパソコン等に比べて開発サイクルが長いため、最新のプロセッサを搭載できないという問題があり、経路計算にかかる時間を短縮することができなかった。今回の技術で、処理速度を今までの約10分の1程度に改善できる。
処理速度が向上することで、トラブル時などの復旧が迅速になり、ネットワークを不安定にする要因のひとつが取り除かれることになるという。同社では今後、ルータ上で実行されるルーティング以外のプロトコル処理についても検証を行う。