NEC、新IT基盤コンセプト「REAL IT PLATFORM」を発表--Montecito搭載マシンも同時リリース

藤本京子(編集部) 2006年07月18日 17時02分

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 NECは7月18日、ITプラットフォーム製品の新たなビジョンとして「REAL IT PLATFORM」を発表した。同社 執行役員社長の矢野薫氏は、「企業の情報量は日々増加しており、それに対応できる柔軟なシステムを安全に、快適に使えるシステムのニーズが高まっている」と述べ、REAL IT PLATFORMが「柔軟」「安心」「快適」を提供するものだとした。

 まず、「柔軟」を実現するためのテクノロジとして、スケーラブルサーバ技術やスケーラブルストレージ技術、統合VM(仮想マシン)技術などを提供する。スケーラブルサーバは、フローティングI/Oにより柔軟なサーバ構成を可能とするもので、筐体間でもサーバとI/Oの構成が可変できるのは「他社にはない技術」(NEC 執行役員常務 丸山好一氏)という。この技術は、同時に発表した次世代ブレードシステム「SIGMABLADE」に搭載されている。

矢野社長 REAL IT PLATFORMについて説明するNECの矢野社長

 スケーラブルストレージ技術は、オンラインアップグレードが可能なビルドアップ構成を実現し、分散キャッシュ技術で用途に合わせた柔軟な構成が可能となる技術。また、統合VM技術は、VMwareやXenなどが提供する仮想化技術に加え、NECが独自に開発したVM基盤を提供するものだ。独自の仮想化技術を提供することで、「(VMwareやXenでは)用件が合わない場合や、NEC製品とのサポートのタイミングが合わない場合に対応する」(丸山氏)としている。NECでは、これらの技術を2007年に実現させる。

 「安心」を実現するためのテクノロジには、まず同日発表した「デュアルコア インテルItanium2プロセッサ」(開発コード名:Montecito)搭載の新サーバ「NX7700iシリーズ」がある。メインフレームと開発の共通化を図ることで完成した同マシンは、障害時の連続動作性や障害復旧において「メインフレームレベルの稼働率と堅牢性を実現した」(丸山氏)としている。重障害プロセッサの動的縮退や、CPUおよびメモリのオンライン交換は、2007年以降にサポート予定だ。

 また、フォールトトレラントサーバ技術においても、2005年11月に発表した米Stratus Technologyとの協業強化で、ノンストップを追求した製品をさらに進化させるほか、ブレード型のフォールトトレラントサーバも2008年にリリース予定だ。

 さらに、データを分散化させることで、障害時に約半分のデータから元のデータを復元できるという独自の分散冗長配置技術を2007年には実現させる。この技術は「RAID6を超える信頼性だ」と丸山氏。また、ハードウェアやOSの障害予兆の検出時点で秒単位のノード切り替えが可能な「プロセスマイグレーション」技術も2007年に提供する予定だとしている。

 「快適」を実現するためのテクノロジとして、NECでは複数のサーバやストレージを容易に導入、管理、保守できる、ハードウェアとソフトウェアを一体化させた統合プラットフォームSIGMABLADEを提供する。また、異機種環境での統合管理が可能な「WebSAMフレームワーク」を提供するほか、静音サーバや省電力・省スペースサーバなどで「環境にも配慮した製品を提供していく」と丸山氏は説明する。

 社長の矢野氏は、REAL IT PLATFORMビジョンの下、ITプラットフォーム事業を強化するとしており、「4月にはハード技術とソフト技術の融合を目指したITプラットフォーム事業部を設立した。また、EMCやStratus、Unisys、Microsoftなど、グローバルなアライアンスの拡大を続けており、中期的にこの分野で2けた成長を狙いたい」とした。

 ただ、グローバルな視点からすると、NECのシェアはさほど大きくはない。その点は矢野氏も認めつつ、「だからこそ、柔軟・安心・快適という分野を強調し、新しいニーズを先取りしてアピールしていく。そうすれば他社と戦える部分は十分にはるはずだ」と述べた。

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