- 「FireFox」に投資して、「Safari」と市場を取り合うのをやめる 。
- iPhoneのオープンソース開発を終了させようとしないこと 。
誤解しないでほしい。私はSafariが好きなのだ。現在発表されている中で断然トップのブラウザだと思う。その理由は主として上品でしかも非常に高速だからだ。しかし、ブラウザもどこかの1つの企業が取り組むよりもコミュニティーで開発した方がいい製品だ。
私は長い間FireFoxを使用するのを拒んできた。しかし、ついに抵抗するのをやめた。その主たる原因は、何をおいてもこのブログである。(米国の)CNETはブログ用ソフトウェアとしてFireFoxしかサポートしていないのだ。それ以来、私はFireFoxのスキンを入れ替えて(ほとんど)Safariライクな外観にし、「Adblock Plus」、「Video Downloader」、「Wesabe」のプラグインなどを組み込んでカスタマイズしている。
私はSafariの方が好きなのかって?そうだ。しかし、それよりAppleにはSafariの資源を投入してFireFoxの改良に貢献してもらいたいと思っている。Appleはいつでも独自バージョンを配布できるだろうが(NovelやSunがOpenOfficeでやったように)、労力をコミュニティーに振り向ける方が良いだろう。
AppleにとってはAT&T(および欧州の通信事業者)との独占条項など、そうするための十分な理由があるかもしれないが、Appleにとっての将来はAT&Tではない。大切なのは消費者と消費者に貢献している開発者である。AT&Tは地球上で最も魅力的な開発プラットフォームとして独自のiPhoneを持ちたいなどと思わないと、誰か私を安心させて欲しい。もちろん持ちたいと思うだろう。ただ、AT&T自身もまだ分かっていないだけだ。
AT&Tからなにがしかの金を受け取る前にAppleが必要としているのはユビキティ(あまねく製品を浸透させること)とコミュニティーだ。なぜなら、ユビキティとコミュニティーこそが、AT&Tやその他の通信事業者から思い通りに金を得る源泉だからである。最初に開発者とその下流ユーザーをつかめばAppleはすべてを手にすることができる。Steve Ballmer氏でさえそのことを知っている。
提言したいことはたくさんあるが、以上はそのほんの一部だ。結論として、Appleには思い通りの将来を手に入れる能力があるが、その目的を達するためにはどこかの時点で(さらに)自社の透明度を高めてオープンソース化する必要がある。AppleはおそらくiPodを成功させるために開発者は必要なかった。なぜならiPodのようなクローズドな機器の外部アプリケーションに関心を持つ人はほとんどいないからである。しかし、Appleがひとたびコンピューティングの世界(iPhone、Macなど)に足を踏み入れたなら、成功するためには一定の透明度の基準を満たすことが極めて重要である。
Microsoftに尋ねてみるといい。同社はそのために何百万ドルもかけている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ