Office 2010で提供される10のクールな機能 - (page 5)

文:Debra Littlejohn Shinder 翻訳校正:石橋啓一郎

2009-07-31 08:00

9: OneNoteの改善

 OneNoteは前バージョンではやや忘れられた存在だったが、これはOffice 2007の最下位と最上位のエディション(HomeおよびStudentエディションとUltimateエディション)にしか入っていなかったからかも知れない。ほとんどのOfficeユーザーが持っているのは、Standard、Small Business、Professionalのいずれかのエディションだろう。Microsoftは明らかに、OneNoteをもっと露出させたいようだ。これまでに報じられているところでは、Office 2010ではWindows 7と同じパターンを踏襲するとされている。つまり、より高額なエディションには、それ「以下」のエディションに含まれているアプリケーションはすべて含まれているということだ。これは、OneNoteがOffice 2010のすべてのエディションに同梱されることを意味している。

 OneNoteに加えられたもっとも目立った変更は、Outlookと同様に、リボンインターフェースを備えたことだ(図R)。

OneNoteにもリボンが追加
図R OneNoteにも、他のOfficeアプリケーション同様にリボンインターフェースが追加される

 ただし、OneNoteでは、デフォルトではリボンは最小化されている。これを最大化するには、ウィンドウ右上のヘルプアイコン(青いクエスチョンマーク)の近くにある小さな矢印をクリックすればよい。

 新しいOneNoteには、複数人でのノートの同時編集機能に多くの改善が加えられている。他のユーザーが追加(あるいは変更)した新しいコンテンツは強調表示されるようになったため、どれが新しいものかをすぐに判断できるようになった。また、他の人によって書かれたコンテンツの作者を知らせるため、色を使った表示を行えるようになった。検索機能も強化されている。

 もう1つの興味深い機能は、リンク付きのメモ作成だ。OneNoteをリンクモードにしておくと、取っているメモに自動的に見ているものがリンクされていく(ウェブページ、Wordのセクション、PowerPointのプレゼンテーションの特定のスライド)など。その後、OneNoteのリンクの上にカーソルを置くと、リンクされている資料のサムネイルが表示され、それをクリックすれば原本の資料が開かれる。

 編集については、基本的なスタイルがサポートされるようになった。数式も追加することができ、外国語の単語の上にカーソルを置けば、ポップアップで母国語での意味が表示されるミニ翻訳機能もある。また、タブレットPCやタッチスクリーンPCでは、指によるスクロールや、ピンチによる拡大などのタッチ操作が利用できる。

10: 同時編集

 これも私のお気に入りの機能の1つだ。私はあるコンピューターで作業中の文書を開きっぱなしにしている時に、別のコンピュータで同じファイルを開かなくてはならないことがよくある。このとき、おなじみの「ファイルは使用中」ダイアログボックスが表示され、読み取り専用として開く、コピーを作成し、変更内容を後で元のファイルに反映する、他の人がファイルの使用を終了したときに通知を受け取る、という選択肢出る。Office 2010では、このいらだちの元をなくした。

 今回は、作業していたところから再開することや、2人で1つの文書を同時に編集することもできるようになった。ステータスバーでは、ユーザー自身の他に現在誰がその文書を編集しているか、どこが修正されたかが通知される。これはとてもクールだ。

 Wordは共有している文書をキャッシュすることもでき、オフラインでそれらの文書を編集すると、オンラインに戻った際に自動的にサーバーに置かれている原本に修正部分が反映される。これで、戻ったときに文書を統合するのを忘れないようにする必要もない。

まとめ

 Office 2010はまだ最終版までに公開ベータテストを経る必要があるが(今年中に行われる予定)、このテクニカルプレビュー版は、期待できるものに見える。Office 2007を使っている人にも、まだOffice 2003を使っている人にも、Office 2010はアップグレードを検討するに値する新機能や改善された特長や機能を提供してくれるだろう。

この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

マイナンバーカードの利用状況を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]