愛知銀行は、フィッシング詐欺対策の強化策として、EMCジャパンのフィッシングサイト閉鎖サービス「RSA FraudAction」を4月1日より導入する。EMCジャパンが3月22日に発表した。
愛知銀行は、個人向けインターネットバンキング「愛銀Aiダイレクト」や、法人向けインターネットバンキング「愛銀ビジネスダイレクト[セキュアプラス]」を展開している。愛銀Aiダイレクトでは、希望者に携帯電話版ワンタイムパスワード「RSA SecurID」の無料配布を2008年3月に開始し、認証を強化した。今回、インターネットバンキングの利用者に、安全性と利便性を兼ね備えたサービスを提供するために、RSA FraudActionを採用したとしている。RSA FraudActionは「ANSER-WEB」のオプションサービスとして、NTTデータを通じて提供される。
RSA FraudActionは、オンラインサービスを標的にした犯罪であるフィッシング詐欺や、トロイの木馬によるクレデンシャル情報の搾取などの被害を未然に防ぐために、そうした犯罪に加担する不正サイトを迅速に発見し、閉鎖することを目的としたサービス。同サービスは、全世界の大手金融機関をはじめとする多くの企業で採用され、世界182カ国で38万サイト以上をシャットダウンした実績を持つという。シャットダウンに要する時間は、ほとんどのケースで5時間以内。最短時間はわずか5分とする。
フィッシング詐欺は、正規の電子メールを装った偽メールで偽サイトに誘導し、IDやパスワード、クレジットカード番号、口座番号等の重要な個人情報を搾取し、悪用する犯罪。近年、組織犯罪化とともにその技法が目覚ましく発達しているため、同社の対策センターであるRSA AFCC(Anti-Fraud Command Center)で注意を呼びかけているという。