Dreamforce

セールスフォース、未来のコンタクトセンターに向けた音声機能を発表

Asha Barbaschow (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2019-11-20 16:11

 Salesforceは米国時間11月19日にサンフランシスコで開幕した「Dreamforce」カンファレンスの初日、さまざまな新機能を発表した。その1つは、未来のコンタクトセンターを定義し、それを「知的で、統一された迅速なもの」にするという同社の考え方を軸とするものとなっている。

Service Cloud Voice
Service Cloud Voice
提供:Salesforce

 新機能「Service Cloud Voice」は、電話とデジタルチャンネル、およびCRMデータをリアルタイムに統合し、単一のコンソールで集中管理するものだとSalesforceは説明した。

 この機能は複数のウィンドウの代わりに単一のコンソールを提供し、データ入力を最小化するための文字起こし機能を提供する。また、これにより企業は人工知能(AI)によるエージェント向けのリコメンデーションを活用できるようになる。

 「文字起こしされた通話内容が直接Service Cloudのコンソールにリアルタイムで表示されることで、Einstein AIはバックグラウンドにいるエージェント向けにおすすめのソリューションや次にとるべき最適な行動を提示できるようになるため、平均通話時間が削減され、エージェントとカスタマーの両方のエクスペリエンスが改善される」とSalesforceは述べた。

 Salesforceは同日、Amazon Web Service(AWS)と提携し、Service Cloud内で「Amazon Connect」を提供することも発表した。

 SalesforceはAmazon Connectとの連携について、コンタクトセンターのエージェントにワークスペースでの完璧なツールセットを提供するものだとして、これにより「より充実したカスタマーサービスサポート」を実現すると強調した。

 同社はすでにAWSを優先パブリッククラウドプロバイダーとしており、このパートナーシップを通じて、Amazon Connectを推奨のコンタクトセンター技術として選定した。

 さらに両社は、Salesforceの無料オンライン学習プラットフォーム「Trailhead」でAWSのコンテンツを提供する。

 SalesforceでTrailheadのエバンジェリスト兼シニアディレクターを務めるLeah McGowen-Hare氏はこの日の基調講演で、すべての人がインクルージョンと機会を享受できるようにすることはIT業界の責務だと語った。

 「IT業界の一端として、私たちは常にイノベーションを起こし、それによって新しい専門性を開発していく」「IT業界にイノベーションの自由があるなら、誰もがアクセスできるようにする責任も伴う」(同氏)

 Salesforceは「Einstein Voice Skills」を「Amazon Alexa」などの音声アシスタントやデバイスに対応させることを検討中であることも明らかにした。

 「優れたカスタマーサービスを継続的に実現するのが企業にとって困難な場合もある。通話の量が非常に多く、問い合わせの内容がますます複雑になっている場合には特にそうだ」とService Cloud担当エグゼクティブバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるBill Patterson氏は述べた。

 「Service Cloudに関するこれら最新のイノベーションは、企業がこうした高まる要求に応え、コンタクトセンターのエージェントがサービスの人的な側面に集中できるよう支援する。顧客のために難しい問題を解決し、かつ共感をもってそれを行うという側面だ」(同氏)

 Salesforceの創業者で共同最高経営責任者(CEO)のMarc Benioff氏は基調講演で、顧客が組織内でSalesforceだけを使っているわけではないことを同社は認識していると述べた。さらにAWSとのパートナーシップに言及し、業界は結果的に1つのコミュニティーとして動こうとしているのだと語った。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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