Dreamforce

セールスフォース、アップルと連携した「Salesforce Mobile App」「Trailhead GO」アプリ

Larry Dignan (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2019-11-19 14:50

 Salesforceは米国時間11月18日、刷新した「Salesforce Mobile App」とともに、Appleの「iOS」「iPadOS」向けの学習アプリ「Trailhead GO」をリリースしたと発表した。

Salesforce
提供:Salesforce

 SalesforceとAppleの提携は「Dreamforce」で発表された。他のさまざまなエンタープライズ向けソフトウェアベンダーとAppleとの提携が思い浮かぶだろう。Appleはアプリ関連で、AccentureIBMSAPといった企業と協力している。こうした提携の根底には、iOS搭載機器、すなわち「iPhone」や「iPad」という、Appleのエンタープライズ市場における存在感を足がかりにして特色ある法人向け機能を実現するという全般的な狙いがあるようだ。

提供:Salesforce
提供:Salesforce

 Salesforceは今回、Appleとの提携の成果として「Salesforce Mobile SDK」の新たなバージョンを発表した。このSDKを利用することで、SalesforceのプラットフォームでiPhoneやiPad向けのネイティブなアプリを開発できる。なお、Salesforce Mobile SDKは今後、Appleのプログラミング言語Swiftで利用可能な最新ツール群のサポートを追加していくという。また、「Dreamforce 2019」のFireside Chatで、Appleの最高経営責任者(CEO)Tim Cook氏とSalesforceの会長Marc Benioff氏が対談する予定になっている。

 Salesforceで製品管理担当バイスプレジデントを務めるDan McCall氏によると、Salesforce Mobile Appは同社の「Customer 360 Platform」をモバイル機器の小さな画面上にもたらすものだという。このアプリはここ1年間で1000を超える顧客によるパイロットテストを経ている。

 Dreamforceでの発表におけるキーポイントは以下の通りだ。

  • CRMアプリのSalesforce Mobile Appが刷新され、人工知能(AI)「Einstein」関連の機能やアナリティクス機能で強化されているほか、「Siri」ショートカットや「Face ID」といったiOSの機能に対応している。また、Siriと「Einstein Voice Assistant」によってメモの作成やタスクの追加、CRMレコードの更新が可能になっている。
  • Appleの「Handoff」機能もSalesforce Mobile Appでサポートされている。
  • Salesforce Mobile Appにオプトインしている顧客は、「Einstein Voice Assistant on Mobile」のパイロットテストにも参加できる。
  • Trailhead GOは、開発者教育プラットフォーム「Trailhead」向けの初のモバイルアプリであり、iOSおよびiPadOS専用となっている。Trailhead GOではiOSアプリの開発ツールを含め、700を超えるトレーニングモジュールが利用可能になっている。Trailhead GOはSwiftとSalesforce Mobile SDKを用いて構築されている。
  • Salesforce Mobile SDKが、Swiftと「iOS 13」向けに最適化された。iOS 13とiPadOS、Swiftに対するサポートには「Swift UI」や「Package Manager」も含まれている。

 Salesforce Mobile AppとTrailhead GOはAppleの「App Store」で提供されている。Trailhead GOは2019年中に、iOSの「ダークモード」や、「Appleでサインイン」機能をサポートする予定だ。また、ダークモードとSwift UIをサポートする「Salesforce Mobile SDK 8.0」も2019年中に利用可能になり、iPadOSでの最適化は2020年に提供される予定だ。


この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    量子コンピューターの実用化がもたらす脅威とは?既存の暗号資産を守る“4つのステップ”を徹底解説

  2. セキュリティ

    攻撃者がクラウドを標的にする仕組みとは? CrowdStrikeのレポートから考察する

  3. 経営

    「作って終わり」のマニュアルを「活用される」マニュアルにするためには?

  4. セキュリティ

    脱「PPAP」で考える、重要なファイルを安全に送付・共有する最適解とは?

  5. コミュニケーション

    Slack 導入事例集 2023:伊藤忠テクノソリューションズはいかに営業チームを1つにまとめたのか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]