Google Cloudは米国時間2月19日、チャットボットや対話型音声応答(IVR)機能を構築するための開発プラットフォーム「Dialogflow」のアップデートを発表した。Dialogflowは同社の「Contact Center AI」を支える中核テクノロジーだ。
同社は、新機能「Dialogflow Mega Agent」(ベータ版)によって、バーチャルエージェントが利用可能なインテントの数を2000から2万に増やした。バーチャルエージェントは、インテントの数が増えることで、顧客とのやり取りに向けた、より多くのトレーニングフレーズやアクション、パラメーター、応答にアクセスできるようになる。
一般的なDialogflowエージェントでは、インテントの数が最大2000になっているものの、Mega Agentでは最大10のエージェント(サブエージェントと呼ばれる)を統合して、1つの巨大なエージェントとして機能させるようになっている。例えば、物品の購入に関連した要求に応答する「注文」サブエージェントや、「私の残高は?」といった口座関係の質問に答える「アカウント」サブエージェントを設定できる。
Googleによると、Mega Agentを用いることで顧客は、より自然なかたちで対話できるようになるとともに、話の流れを変えるような新たな質問も可能になるという。また、複数のチームがエージェントを開発する際、各チームに1つのサブエージェントの開発責任を任せるという形態が採れるため、開発者管理のガバナンスも強化されるという。
さらに同社は、エージェント設計のミスをリアルタイムで洗い出すために利用できる「Dialogflow Agent Validation」の一般提供(GA)を開始している。この機能により、トレーニングフレーズの重複や、エンティティーの誤ったアノテーションなどの問題に光を当てることが可能になるため、すぐに修正できるようになる。
「Dialogflow Versions and Environments」も一般提供が開始されている。複数のバージョンのエージェントを構築し、テスト、開発、本番など異なる環境に公開できるようにするものだ。
「Dialogflow Webhook Management API」も一般提供を開始している。これにより、開発者は素早く容易にクエリーを作成、管理できるようになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。