Microsoftは、最初の開発者向けプレビュー版「.NET 5」をリリースした。.NET 5は、11月に一般提供の開始が予定されている.NETファミリーの次のメジャーリリースで、「Windows 10」や「iOS」「Android」デバイスに対応したネイティブアプリを開発できる。
.NET 5のプレビュー版は、2019年後半にリリースされた.NET Core 3.0と3.1をベースにしている。Microsoftによれば、.NET Core 3は.NETとしては過去最高のペースで開発者に採用されており、この1年で100万人のユーザーを獲得したという。
.NET 5のリリースが重要なのは、モバイルアプリ開発プラットフォームである「Xamarin」が統合され、デスクトップとモバイルの各.NET開発フレームワークが1つになるためだ。
.NET Core 3では、デスクトップアプリ開発のための「Windows Forms」と「Windows Presentation Foundation(WPF)」、ARM64のサポート、ウェブアプリを構築するための「Blazor」、データセンターのサービスを結び付けるRPCフレームワークである「gRPC」が導入された。
.NET 5は、「ASP.NET Core」「Entity Framework Core」、Windows Forms、WPF、Xamarin、ML.NETを含んだものになる。
Microsoftで.NETプラットフォーム担当プログラムマネジメントディレクターのScott Hunter氏は、「全ての新しいアプリケーションは、まずは.NET Coreで、その後は.NET 5で構築されるべきだ」と明確に述べている。
今回のプレビュー版には、ARM64と.NET Coreランタイムのサポートが含まれており、次回のプレビュー版ではASP.NET CoreのSDKが追加される予定だが、WPFやWindows Formsが追加されるのはそれ以降のプレビュー版になる。
.NETのゴールは、Xamarinを.NET Coreのベースクラスライブラリ(BCL)に統合して、全ての.NET 5アプリケーションで使える共通のBCLを持つ、統一的な.NET SDKを作ることだ。Xamarinは.NET 5に統合されるため、.NET SDKではモバイルもサポートされる。
また、ネイティブアプリケーションで、Windowsデスクトップ、「Microsoft Duo」(Android)、iOSなどの複数のプラットフォームをサポートできるようになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。