Amazon Web Services(AWS)は、米国時間12月1日よりオンラインで開催している年次イベント「re:Invent 2020」で、エッジコンピューティングやIoT(モノのインターネット)のさまざまな使用事例においてビルディングブロックとなる、一連のサービスやツールを発表した。
AWSのIoT担当バイスプレジデントのDirk Didascalou氏によると、同社はエッジとIoTのための「技術的基盤を確立」しており、今後はそうしたツールを、企業が導入済みの一般的なクラウドサービスと連携させるために取り組んでいるという。
Didascalou氏は「ハイブリッドエッジの規模と機能を備えた、基本的なビルディングブロックは持っている」と述べ、顧客はIoTとエッジコンピューティングを別個のカテゴリーとして考えているわけでないことを指摘した。
AWSはre:Inventで、以下について発表した。
- 「AWS IoT Greengrass 2.0」:「AWS IoT Greengrass」の新バージョンとなり、オープンソースのエッジランタイムや多数のデバイスでソフトウェアを管理するための新機能などを提供する。また、IoTのユースケースや、デバイスのCPU、メモリーリソースに基づいて、事前に構築されたソフトウェアコンポーネントを追加、削除できる。AWS IoT thing groupsと統合されているほか、AWS IoT Greengrass 2には新しいコマンドラインインターフェースが含まれている。パートナーのNVIDIAとNXPが複数のAWS IoT Greengrass 2.0向けのデバイスを認定している。
- 「AWS IoT Core for LoRaWAN」:AWSクラウドで省電力、長距離広域ネットワーキング(LoRaWAN)を使用するワイヤレスデバイスを接続、管理できるフルマネージド型の新機能だ。AWS IoT Core for LoRaWanを使用し、独自のLoRaWanデバイスとゲートウェイをAWSのクラウドに接続することで、プライベートLoRaWanネットワークをセットアップできる。長距離のデータ転送(1〜10マイル)などの必要がある企業にとって便利な機能だ。
- 「AWS Systems Manager Fleet Manager」:「AWS Systems Manager」の新機能で、リモートサーバーの管理プロセスを効率化できる。AWS Systems Managerは、AWSとオンプレミスでリソースを管理できる運用ハブだ。Fleet Managerはコンソールベースのツールで、システム管理者が単一のロケーションからマネージドインスタンスのフリートを確認、管理できるようにする。
- FreeRTOSの長期サポート(LTS):FreeRTOSは、マイクロコントローラー向けのオープンソースのリアルタイムOSで、小型の低消費電力エッジデバイスのプログラミング、デプロイ、保護、接続、管理を簡素化でき、OEMなどに利用されている。AWSはライブラリーのバグの修正やセキュリティアップデートを提供する。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。