NTT西日本は、地域の課題解決の取り組みとして推進する「地域創生クラウド」で、データベースクラウド基盤として「Oracle Exadata Cloud@Customer」を採用した。
これにより同社は、名古屋市の自社データセンターでクラウドサービスとして提供されるExadataデータベースプラットフォームを利用できるようになる。自治体、教育機関、地域企業のデータ主権やコンプライアンスなどの要件を満たすことができる。また、Oracleが管理するハードウェアやインフラの保守にかかる人的資源を削減し、従量課金制で全体のコストを最適化できた。
今回の導入で「地域創生クラウド」を利用する顧客企業のシステム処理時間が約40%短縮される効果が出ている。また、「Oracle RAC」構成により、データ保持の冗長性やデータベースの高可用性を実現している。さらに、Exadataのスマートスキャン機能を活用して日中および夜間の大量データバッチ処理を高速に行っている。「Oracle Multitenant」を活用した環境では、プラガブルな独立した複数のデータベースを構築し、それまで個別に行っていたシステムやデータベースインスタンスの運用管理を一括で行えるようになる。複数ユーザーによる安全なデータベース基盤の利用を可能にし、データベース管理の負荷を軽減している。
基盤選定では、顧客への多様なアプリケーションの展開や複数企業の基幹業務システムなどの重要なシステムを収容するため、高いデータベース性能、安定性および可用性が要件となっていた。また導入に際しては、顧客のデータ主権やコンプライアンス順守のニーズに対応するため自社データセンターでの導入に加え、初期投資や運用コストを抑えながら、ビジネスの拡大に伴い柔軟にシステムやサービスの拡張が可能であることが要件として挙げられていた。