Googleは米国時間12月2日、「Google Cloud」の新たなリージョンをオハイオ州コロンバスとテキサス州ダラスに開設すると発表した。また、地域のユーザーがより速くアプリを実行できるように、世界で同社のインフラを拡張するとしている。
同社は、イスラエルの新リージョンをテルアビブ近郊に開設することを明らかにしたほか、南米、欧州、中東での拡張について概要を説明した。
ウェブの世界ではGoogleの「Chrome」が優勢かもしれないが、クラウドで同社はAmazon Web Services(AWS)とMicrosoft Azureに続く3位につけている。Googleはそうしたイメージを払拭するため、同社のパブリッククラウドを競合他社より魅力的なものにしようとしている。Google Cloudはまだ赤字であるものの、四半期当たりの売上高は約40億ドルとなっている。
Google Cloudは現在、29のクラウドリージョンと88のゾーンを有しており、2021年4月時点の25リージョンと76のゾーンから増えている。これにより、ユーザーにより近い場所にあるコンピュートとストレージのリソースや、同社のアナリティクスやコンテンツ配信ネットワーク(CDN)を顧客に提供できるようになる。
2021年に入り、ポーランドのワルシャワ、インドのデリー首都圏、オーストラリアのメルボルン、カナダのトロントなどの新リージョンの開設が発表された。テルアビブの新リージョンもこれに続く。新興企業が規模を拡大させる上で有用となるだろう。
Google Cloudにとってもう1つのマイルストーンとなるのは、ドイツで次世代クラウドを提供するため、9月にドイツのT-Systemsと提携を発表したことだ。また、同社はドイツで2030年までに10億ユーロ(約1300億円)を投資し、クラウドインフラを構築する計画だ。ベルリン・ブランデンブルクにデータセンターを建設しているほか、2022年にはフランクフルトのクラウドリージョンを拡張するという。
サウジアラビアでは、新たなクラウドリージョンのロケーションがダンマームになることを明らかにした。また、リヤドにあるオフィスで、リージョンの展開と運用をサポートするために人材を募集している。
また、サンチアゴのリージョンが利用可能となった。金融サービスのCaja Los Andes、ヘルスケアプロバイダーのRed Salud、LATAM航空などが顧客となっている。
コロンバスとダラスの新しいリージョンは、地域の企業がより低遅延でミッションクリティカルなサービスを運用する上で役立つとしている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。