伊藤忠テクノサイエンス(CTC)とシスコシステムズは1月31日、三越の店舗で同日開始されたICタグ実証実験に参加すると発表した。「ICタグを活用した未来型店舗サービスの可能性検証」を目的として、2週間にわたり実験を実施する。
実験は、経済産業省の「日本版フューチャーストア・プロジェクト」(未来型店舗サービスのための電子タグ実証実験)の一環として、三越の銀座店で実施している。約5000着のジーンズにICタグを取り付け、ICタグリーダーなどと組み合わせたシステムを提供する。
具体的には、ICタグリーダー付き商品陳列棚(スマートシェルフ)による在庫確認システム「顧客視点のスマートシェルフ」、試着室用サイズ検索システム「インテリジェントフィッティグルーム」、店頭のタッチパネルで商品を提案する「e-リコメンデーション」、アクティブタグと携帯電話を組み合わせたコンシェルジュサービス「次世代型顧客管理システム」「次世代型SCMシステム」を実際に運用する。
CTCとシスコは、インテリジェントフィッティングルームのシステム構築を担当した。このシステムは、試着室に持ち込んだジーンズの別サイズ在庫を、顧客自身が試着室内で確認できる。商品のICタグを試着室に設置されたICタグリーダーに読み込ませると、IP電話上のアプリケーションがデータセンターから在庫情報を取得し、画面に結果を表示する。
インテリジェントフィッティングルームの実験には、富士通も参加している。このシステムのIP電話用アプリケーションは、米LiteScape Technologiesが開発している。