ティッピングポイント、IPSベースのセキュリティアプライアンスを発表

田中好伸(編集部)

2005-11-17 20:08

 米3Com傘下のTippingPointは11月16日、セキュリティアプライアンス「TippingPoint X505」を12月から提供することを発表した。日本国内では、ネットワーク機器販売のテリロジーが代理店となって取り扱う。テリロジーでは2006年1月から提供を始めたいとしている。

 X505はIPS(Intrusion Prevention System、侵入防止システム)を核に、ウイルス対策や帯域管理、ファイアウォール、VPN、ウェブフィルタリングなどの機能を持つUTM(Unified Threat Managemetn、統合脅威管理)アプライアンス。

Tim Wickham氏 「TippingPointはスイッチに近い性能を誇る」と語るTim Wickham氏

 TippingPointは、独自のASIC(Application Specific Integrated Circuit、特定用途向け集積回路)とFPGA(Field Programmable Gate Array、書き換え可能なLSI)を基本にしたIPSアプライアンス「TippingPoint」シリーズを提供している。同社は2004年12月に3Comに買収されている。

 X505は、同時接続できるユーザー数に制限がなく、同時接続できるコネクション数は12万8000まで対応。IPSの帯域は50Mbps、IPSec方式によるVPNの帯域も50Mbpsとなっている。またファイアウォールの帯域は100Mbps。

 3ComでTippingPoint事業を担当し、北アジア地域を管理するTim Wickham氏は「X505でこれだけの性能を確保できるのは、これまでのTippingPointで培ってきたノウハウを生かしているため。その性能はスイッチに近い」と、X505の優位性を強調している。

 現在3Comは、TippingPointの販売拡大を目指して世界規模で「TippingPoint "IPS Challenge"」というキャンペーンを展開している。日本国内ではTippingPointを取り扱うテリロジーが同キャンペーンを展開する。

 キャンペーンは、企業や大学、団体で実際に使われているネットワークにTippingPointをインラインに導入する形式で貸し出す。設置期間中に外部あるいは内部の攻撃や脅威を防御できたかどうかを判定して、景品をプレゼントするというもの。

 参加できるのは、日本国内の企業や大学、団体であり、1企業内の複数部署の参加はできない。TippingPointをファイアウォールの外・内のどちらに設置してもかまわない。

 TippingPointで攻撃を防御したか、防御できなかったかをテリロジーと3ComのTippingPoint事業部で審査する。攻撃や脅威を防げなかった場合はiPodが、防御できた場合はKevin Mitnik氏が書いた「The Art of Deception(邦題「欺術」)」が贈られる。

 キャンペーンの受け付けは11月21日から。実施期間は12月1日から2006年2月28日まで。先着順で20の企業・団体までが対象となる。

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