SonicWALL(内山高夫代表)は4月8日、VoIP(Voice over IP)のセキュリティ強化推進団体「VoIP Security Alliance(VOIPSA)」に参加し、上級ディレクターのジョナサン・ザールが同団体役員会のセクレタリ兼教育/アウトリーチ活動担当議長として選出されたと発表した。
「VOIPSA」は、VoIPのセキュリティやプライバシーに関する問題と最適なセキュリティ対策に対する認知向上を目的に、VoIPセキュリティの研究・教育に取り組む唯一の団体として05年2月に発足した。
大学/セキュリティ技術研究者/VoIPベンダ/ビジョナリー(思想的指導者)/VoIPプロバイダで構成されるオープン組織で、ディスカッションリストやホワイトペーパー、VoIPのセキュリティ研究プロジェクトに対するスポンサーシップ、公開ツール/手法の開発などによって、企業や組織がVoIPのセキュリティリスクを特定・理解・回避できるよう支援する。現在はとくに、VoIPネットワークにおける脅威の分類や、最適なセキュリティ対策を含むセキュリティ要件の文書化などに取り組んでいる。
SonicWALLでは、ネットワークセキュリティやマルチメディア通信の品質に影響をおよぼすことなく、脆弱性や外部脅威からVoIPネットワークを保護するセキュリティソリューションを提供している。とくに、ディープパケットインスペクションテクノロジーを利用したゲートウェイ型アンチウィルス/アンチスパイウェア/IPSをVoIPのセキュリティソリューションとして提供できることから、大手企業とのさまざまな戦略的関係を通じてVoIPセキュリティ対策に取り組んでいる。
今回、議長に選出されたジョナサン・ザール氏は、「大規模ネットワークでは、トラフィックのルーティングに要する帯域幅と時間が極めて大きいことから、VoIPトラフィックがファイアウォールを通過する際、遅延などの問題が発生しているのが実状。SonicWALLでは、ソフトウェアの再設計をすることで、こうしたパフォーマンスと相互運用性の問題に取り組んでおり、その経験を他のVOIPSAメンバーと共有することで、セキュアで標準に準拠した通信ソリューションの開発を推進していく」としている。