オープンソース・ジャパン(OSJ)は4月14日、大型放射光施設であるSPring-8(スプリングエイト)のウェブサイトをオープンソースのCMS(コンテンツ管理システム)である「Zope(ゾープ)」により構築したことを発表した。
SPring-8は、和歌山毒入りカレー事件でのヒ素鑑定などで実績のある国際的な研究機関。今回、SPring-8のウェブサイトのリニューアルのためのシステム構築をOSJが担当し、2006年2月21日に一般公開された。リニューアルにより、さらなる研究施設の利用の促進と利便性の向上が実現されている。
SPring-8では、実験事例コンテンツの登録と管理、サイト全体の検索機能を強化することを目的にCMSの導入を検討。商用CMSツールは数千万円と高額なため、スクリプト言語Pythonで開発されたZopeを採用し、費用削減を実現した。
Zopeは高度で柔軟なワークフロー処理機能が評価されており、米国国防総省やEC(欧州共同体)各国の公共組織などで、すでに利用実績がある。