「J2EEと.NETを結合してみせます」--日本HP、日本BEA、MSがSOA導入で協業

田中好伸(編集部) 2005年10月19日 21時13分

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 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)、日本BEAシステムズ、マイクロソフトの3社は10月19日、サービス指向アーキテクチャ(SOA)で協業することを発表した。3社が協業するのは今回が初めてとなる。

 協業の内容は、以下の3点からなる。

  • 技術検証施設「SOAコンピテンシー・センタ」の開設
  • SOAによるシステム構築サービスの提供
  • SOAのメリットを体験するデモセンターの開設

 SOAコンピテンシー・センタでは、日本BEAとマイクロソフト両社製品の相互接続を検証する。J2EEと.NET環境の相互運用性を確保することで、J2EEと.NET混在環境下でSOAでのシステム開発を可能にするためだ。

 相互接続検証に用いられるのは、日本BEAのJ2EEアプリケーションサーバ「BEA WebLogic」とエンタープライズサービスバス(ESB)機能のミドルウェア「BEA AquaLogic」、マイクロソフトの.NET環境で稼動する「Microsoft BizTalk Server」など。また、SOAで構築されたシステムの運用を監視する、日本HPの「HP OpenView SOA Manager」も相互接続検証の対象となる。SOAコンピテンシー・センタは、11月1日から日本HPの市ヶ谷事業所で開設される。

 相互接続検証は、11月から2006年1月までをフェーズ1として、各製品を単体で検証し、2006年2月から4月までをフェーズ2として、相互接続検証を実施、2006年5月からをフェーズ3として、相互接続の環境下での応用検証を展開する、というロードマップが明らかにされている。応用検証では、性能テストや性能向上手法、可用性テストが実施される予定となっている。

 システム構築サービスは、顧客企業の状況にあわせてシステム開発にSOAを導入できるようになる。日本BEAとマイクロソフトが技術協力する。具体的には、(1)ビジョン策定、(2)基本計画策定、(3)基本設計、(4)サービス定義、(5)共通基盤設計、(6)ソフトウェア開発、(7)運用設計・管理--の7つからなる。

 顧客企業は、自社のシステム環境にあわせて、これら7つのサービスを選んでSOAを導入することができる。各サービスは、個別見積で提供される。

 デモセンターは、SOAを導入するメリットを企業に体感してもらうためのものだ。企業のシステム状況にあわせて、用意されてあるデモシナリオをもとにデモを企業に見せる。

SOAはどこから着手すべきか

 システムが実際に稼動している環境では、システム構築をSOAに移行させようとしても、多様な技術検証や動作確認の工数がかかるために、企業にとってはどこから着手すべきか分からず、SOA導入が進んでいない。

 そこで3社は、J2EEと.NETという業界標準の技術の相互接続を検証することで、企業システムへのSOA導入を促進させる考えだ。なお今回の提携は、日本国内のものとなっている。

 「SOAについて顧客企業と話していると、『J2EEと.NETのどちらか一方にあわせないといけないのか』『結合させることができないのか』と必ず聞かれる。その度に私は『結合してみせます』と言っている」と日本HPの石積尚幸副社長は語り、SOA導入には、J2EEと.NETの相互接続検証が欠かせないとの認識を明らかにしている。

 相互接続の必要性については、日本BEAのアリイ・ヒロシ社長もマイクロソフトの鈴木協一郎デベロッパー&プラットフォーム統括本部長も「顧客との会話の中でよく出てくる話題」と話している。

 石積副社長は、今回から提供するSOAによるシステム構築サービスについて「製造・流通分野で展開していきたい」としている。

 「日本HPでは仮想化技術を得意としており、仮想化されたシステムを導入している企業はSOAにも積極的だ。そういった企業にSOA導入を働きかけていきたい」(石積副社長)

(左から)日本HPの石積尚幸副社長、日本BEAのアリイ・ヒロシ社長、マイクロソフトの鈴木協一郎本部長


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