NECと日本オラクルは10月4日、グリッドコンピューティングやサービス指向アーキテクチャ(SOA)、データ統合を実現するための基盤ソフト分野の開発で協業することを明らかにした。
この協業により、両社は新たな開発/営業推進チームの結成、ソリューション開発にともなう検証およびフィードバックなどを共同実施することで、新市場を開拓する。各取り組みの概要は以下のとおり。
- 新たな開発/営業推進チームの結成
20人体制のチームを組織して作業を進める。さらに、日本オラクルのグリッド技術および「Fusion middleware」関連製品や、NECのサーバ、ストレージ、ソフトなどの開発/検証に必要な製品と技術を投入する - 検証とフィードバックの実施
日本オラクルのグリッド技術とNECのミドルウェア製品群「VALUMO」を開発段階から組み合わせ、ハードの構成やソフトの仕様などを製品出荷以前に相互検証する。システムインテグレーションのノウハウ確立に向けても活動する。 -
新市場の開拓
官公庁、通信業、金融などの分野において、基幹システムのオープン化を推進する。低コストで構築可能な中小企業向け高可用ソリューションを開発していく
両社は協業による成果として、グリッドコンピューティング技術「ブレードサーバ上でのCapacity on Demand」の動態展示を実施する。この技術は、NECのVALUMO対応ブレード管理ソフト「BladeSystemCenter」と、日本オラクルの統合管理ツール「Oracle Enterprise Manager 10g」とを連携させて実現させた。
同技術を適用することで、NECのブレードサーバ「Express5800/120Ba-4」上で、データベースリソースとアプリケーションリソースを負荷状況に応じて動的に割り当てることが可能。「ブレードサーバによるグリッドインフラの整備を低コストで実現でき、設置環境コストも含めた効率的なサーバ環境を構築できる」(両社)