ブログを失敗に至らせる10の間違い - (page 2)

文:Deb Shinder 翻訳校正:吉井美有

2007-01-09 08:00

#4:読者を無視する

 あなたの投稿が参考になったり面白かったり、思慮深いものであったり洞察に満ちた内容であったり、物議をかもすものであったり、もしくは興味深く、人を惹きつける内容を含んだものだったりする場合、読者はおそらくあなたに連絡をとりたいと思うだろう。何か気に入るものを読んだ、あるいは気にくわないものを読んだ場合に反応するのは人間の常である。

 読者にその手段を与えないブログは、得られたはずの人気を失っていることになるかもしれない。投稿の際にペンネームや匿名を用いたり、電子メールアドレスを非公開としたり、コメントの投稿を認めないなどの方法で読者との間に溝を作ったりして、あなたからの一方通行の情報発信しかないことをあからさまに示した場合、一部の読者を遠ざけてしまうことになるだろう。この場合、読者があなたを「知っている」と感じ、フィードバックを行ったり意見を伝えたりできる場合に比べると、読者はあなたの投稿をそれほど気にかけなくなるのだ。

 そうなると、ブログがコメントでいっぱいになるのを容認しなければならないのだろうか。あるいは読者からのメールを読んで返信するために毎日何時間も費やさなければならないのだろうか。そうとは限らない。たとえあなたが実際には読者と親しくなることを望んでいなくても、あなたと親密であると読者に思い込ませる方法はある。

 自らの素性を明かしたくない場合でも、読者があなたを認識できるようにペンネームを使おう。また、多忙で個人メールに返信することはできないという断り書きをつけたとしても、電子メールアドレスを公開しておこう。ブログへの投稿の中で、時々は読者からのメッセージに言及しよう。読者からの質問に答えない場合であっても、あなたが読者からのメッセージを「実際に」読んでいると読者に思わせ、彼らからのメールに時々は対応するようにしよう。

#5:自身の個人生活について投稿する

 生活に関する私的なことがらについて投稿するのは、さまざまな理由からやめておいた方がよい。あなたの異性関係や配偶者との喧嘩、隣人から被っている迷惑、上司が先週やらかした間抜けなこと、同僚の誕生日パーティーでしたたかに酔って裸になりプールに飛び込んだこと、妹のために保釈金を払ったことなどがその例だ。

 そもそも、そんなことに誰が興味を持つというのだろう。あなたが有名人でない限り、読者はあなたの恋愛沙汰や確執、あるいは手柄に対してそんなに興味を抱くことはないだろう。また、私生活の詳細を明かすような投稿を行うと、後でそれに脅かされるようになることに注意が必要だ。そういうちょっとしたオイシイ話をいつ誰が読むかはわからないのだ。自分の投稿が、自分の通っている教会の牧師や両親、恋人にしたい相手、あるいは将来の雇用者に読まれても平気だろうか。今では数多くの企業が、ウェブ検索で求職者の素性を調べている。偽名を用いたとしても、身元がばれないという保証はない。個人的なことに関する投稿が多いほど、あなたを知っている誰かが投稿者はあなただと見破る確率は高くなる。

#6:他人の書いたものを盗用する

 インターネットによって剽窃(ひょうせつ)が容易になった。ブログに投稿する気がしないときには、以前に別のブログや記事で読んで気に入った内容をコピー&ペーストしたいという誘惑にかられることがあるかもしれない。他人の書いたものを本人の許可を得ずに使用することは、著作権の侵害である。他人の書いたものを本人の許可を得ずに使用し、自分の書いたものであると称することは剽窃(ひょうせつ)である。いずれも、どこに裁判権があろうとたいていの場合違法だ。そしてたとえ提訴されることがなくとも、コンテンツをコピーした人物として評判になれば読者からの尊敬を失ってしまう。

 剽窃(ひょうせつ)は法に反する行為であるとはいえ、他人の書いたものについて何も書けないわけではない。法に定められた正当な範囲内である場合、もしくは原著者の許諾を得ている場合には、他人の書いたものを引用することができる。正当な範囲内とは通常の場合、かなり限られた範囲でしかないため、引用元へのリンク(オンラインで公開されていない場合には引用文献)を提示しておくのがよいだろう。

 誰か他の人が書いた内容から着想を得て同じ話題に関して投稿したいが引用はしたくないという場合はどうだろうか。著作権の適用範囲はアイデアの表現方法のみであり、アイデア自体には及ばない。とはいえ、他人の著作物で使用されている単語をいくつか別のものに置き換えただけで、それがあなた自身の著作物になるわけではない。常識で考え、自身とその著作物に対して他者から受けたい扱いを、他の著者とその著作物に対してもとる必要がある。

#7:FUD(Fear:恐れ、Uncertainty:不安、Doubt:疑念)を広める

 ゴシップ記事や憶測は、インターネットが出現するずっと以前から人気を集めている。しかし、未確認の噂話を流せば、後でしっぺ返しをくらったりそれが真実ではないと明らかになったときに信用を失ったりするだろう。これは、個人に関する噂話だけでなく企業や製品の噂話にも当てはまる。

 あるソフトウェアプログラムが自分のコンピュータでは実行できなかったことを書くのと、叔母さんの親友の隣人であるプログラマーが言っていた(高給取りのプログラマーなのだから正しいことを言っているはず)からといって「Xというプログラムはどうしようもない」と書くことは、まったく違うことなのだ。

 特定の人や物などに関して悪いことを書きたいのなら、まず自身でその真相を確かめるべきだ。噂の主に自らの言い分を主張する機会を与えるのだ。製品の話なら、自身でその製品を試してみよう。あるいは、問題とされていることについて、当事者である企業に連絡をとり、どのような対策をとろうとしているのかを尋ねてみるのだ。

 インターネットで見かけたからといって、それが真実とは限らない。また、そういった内容の公開先を「ニューヨークタイムズ」ではなくインターネットにしたからといって、誹謗や中傷、あるいは名誉毀損の告訴を免れるわけでもない。

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