活用ポイント(1)--実行活動をスケジューリングする
■Projectガントチャート生成(MindManger Pro標準機能)
MindManager Proでは、マップ上に定義された仕事情報に従って、Microsoft Project上にワンタッチでガントチャートを生成できる。また、Project上に展開されているガントチャートを、MindManager上にインポートすることも可能だ。
過去に使用したガントチャートファイルやテンプレートがある場合は、これらをインポートすることで、全体像を俯瞰できるマップ形式に変換できる便利な機能だ。
なお、MindManager Pro上で仕事情報を定義したマップからMicrosoft Projectへエクスポートする際には、以下の3点に注意してほしい。
1.メイントピックの最下位レベルのトピックに仕事情報を付与すること(下位のトピックによって上位トピックの情報を集約するため)。
2.ガントチャートの生成条件は、「開始日+期間」である(それ以外は、すべてマイルストーンとして処理される)。
3.リレーションシップは、タスクの従属関係以外には使用しない(Project上のタスク従属関係に変換されるため)。
開始日と期間で生成されるガントチャートは、“夏休み症候群”と呼ばれる「期限ギリギリまで何も実行しない」という悪癖を防ぐ意味でも非常に効果がある。開始日と担当者が明確なタスクは自然と進行していくものだ。
この機能を使う場合は、プログラムウィンドウ左上の「MindManagerボタン」から「エクスポート」→「Microsoft Projectへの仕事情報のエクスポート」を選択する。
■Excelガントチャート生成(オプション)
MindManagerのアドインソフト(オプション)として、「Excelガントチャート エクスポート/インポート」を紹介する。
このアドインを使うと、MindManager Pro上で仕事情報を定義したマップからMicrosoft Excelへ仕事情報をエクスポートできる。出力された仕事情報をもとに、自動マクロ処理によってガントチャートを生成したり、再描画することが可能だ。また、必要に応じて変更されたガントチャート情報をマップ上に再度インポートすることもできる。
アドインがインストールされた環境でこの機能を使う場合は、プログラムウィンドウ左上の「MindManagerボタン」から「エクスポート」→「Excelガントチャート エクスポート」を選択する。
なお、「Excelガントチャート エクスポート/インポート」の詳細については、こちらで参照できる。
次回は「プロジェクト誘導の極意」
以上で、プロジェクトの骨格(カタチ)を示す「5W」の要素がすべて出そろった。以降は、いよいよ「どのように(How?)」プロジェクトを、目的地へと誘導していけばよいかについて考えていく。
次回は、MindManagerをさらに効果的に活用することで、プロジェクトの実行段階において散在しがちな情報をいかに整理し、プロジェクト関係者の相互理解を深めるかといった点について、「情報アクセス」「情報マネジメント」の視点から詳しく解説していこう。
(連載協力:マインドジェット)
筆者紹介
渡邉安夫(わたなべ やすお)
有限会社シンプル・ビジョン 代表取締役 ソース公認トレーナー
システムインテグレーター、データベースベンダー、コンサルティング会社を経て、2001年4月に自らのビジョン「知識社会の地図とコンパスの創造」を掲げ、起業する。IT関連のプロジェクトにおける豊富な経験と実績を活かし、混沌とした現代にふさわしい新しいビジネスワークスタイルを提案し続ける。ビジネスやプライベートの多様なビジネスライフシーンにMindManagerをはじめ様々な思考法を幅広く融合し、効果を高めるエキスパート。中でも、プロジェクトや自己発見、自己創造等のキャリアの分野における実績多数。その豊富な経験と実績によって培われた独自のマッピング手法を駆使した効果的なトレーニングやコンテンツ、コンサルティングを提供することで、「21世紀の知図革命」を推進中。