未来に進むために人間が何かを学ぼうとしたとき、学ぶべきものは過去しかない。未来は絶えず見えないものであり、過去だけが見えるものとして存在しているからだ――。というわけで、来るべき2008年がどういった年になるかを占う際には、2007年に起きた出来事を振り返ることが何かと役に立つ。今回は2007年9月と10月によく読まれた記事を紹介しよう。
2007年9月の人気記事ランキング
記事タイトル | 日付 | |
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1 | デスマーチ撲滅への「飛躍」なるか--大手SI事業者、外部設計書の記述を標準化 | 2007/09/19 |
2 | 「悪意はなかった」--ソニー、rootkitをめぐる非難に対して弁明 | 2007/09/03 |
3 | マイクロソフト、「Windows XP」提供期限を延長 | 2007/09/28 |
4 | そして僕らはAjaxメーラーにする--その1:受け取ったメールを読むという視点で | 2007/09/19 |
5 | 根強い需要のWindows XP--PCメーカーら、Vistaのダウングレードオプションを提供 | 2007/09/25 |
6 | 「Google Appsを検討するユーザーに自問してほしい10の質問」--MSが公開 | 2007/09/13 |
7 | 「ムーアの法則は10年後、15年後に行き詰る」--ムーア氏が指摘 | 2007/09/19 |
8 | Firebirdに複数の脆弱性 | 2007/08/31 |
9 | 「Firefox」ダウンロード数、4億件を突破 | 2007/09/10 |
10 | Webサイトデザインを省力化--CSSフレームワーク「Blueprint 0.5」 | 2007/09/04 |
2007年9月では、「Windows XP」に関した記事が上位に入っていることが分かる。これは、Microsoftにとって最新のクライアントPC向けOSである「Windows Vista」が一般の消費者はもちろん、企業でも導入が進んでいないことに関連した動きである。近々、Vistaのサービスパック(SP)1が発表される予定だが、SP1後にVistaの導入が進むかどうかが注目されるところだ。
Microsoft関連では、Googleの動きを牽制したいとする同社の記事が6位に入っている。ウェブアプリケーション系サービスで独走しているとも言えるGoogleを、Microsoftが強く意識していることが分かる。両社の対立構図は、2007年に続いて2008年も続いていくことは容易に想像できるだろう。
そして9月では、オープンソースソフトウェア(OSS)関連としてデータベース(DB)「Firebird」と、完全に市民権を得たブラウザ「Firefox」の記事がランクインしている。改めて言うまでもないが、OSSはIT業界に欠かすことのできないものとなっていることが分かる。