#10:統制
外部の企業を統制することはできない。つまり、アウトソーシングとは、既に驚くほど複雑なシステムのなかに新たな歯車を加えるようなものなのだ。なぜ、会社運営や業績の向上、成長のためのアプローチに対して、統制を難しくするような追加要素を持ち込むのだろうか?もしもあなたが、会社の日々の運営を自ら統制したいと考える経営者や株主、マネージャーなのであれば、円滑に機能しているシステムをアウトソーシングするというのは理に適っていないことだと考えるはずだ。
決断
アウトソーシングの是非に関する議論は、結論の出ないまま、IT部門の重要性が失われる日まで続くことだろう。筆者はアウトソーシングがもたらしてきたものをさまざまな角度から見てきているが、最初に期待した通りの成果を収めた事例はほとんどなかった。とは言うものの、アウトソーシングという考え方に欠陥があるというわけではない。ただ、労働コストの削減という観点のみに目を向けていると、さまざまな問題を見過ごしてしまうことになる。IT関係の予算を賢く使うようにしてほしい。これによって、会社の成否が分かれることになるのだから。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。