Symantec in Sydney

Androidユーザー増にどう対応するか--シマンテック - (page 2)

鈴木恭子

2014-12-11 07:30

--多くのベンダーはアプリ/コンテンツ管理に「コンテナ技術」を採用しているが、Symantecでは「ラッピング技術」を採用している。その理由を教えてほしい。

 ラッピング技術では、異なるアプリケーションやファイルに対し、個別に企業のセキュリティポリシーを設定できる。例えば、重要情報が記されているPDFやOffice文書には強固なポリシーを設定し、ウェブブラウザのようなアプリには制限を緩和するといったことが可能になる。そして、万が一、マルウェアによるセキュリティ侵害があったとしても、個々のアプリ/コンテンツごとに攻撃する必要があるため、その被害を最小限にすることが可能だ。

 一方、コンテナ技術では、文字通り複数のアプリ/コンテンツを1つのコンテナとして管理する。そのため、1つのコンテナに侵入されれば、そこに格納されているすべてのアプリ/コンテンツに被害を及ぼす可能性がある。こうした観点から、われわれはラッピング技術のほうが高いセキュリティを担保できると考えている。

--Symantecでは2014年の顕著だったサイバー攻撃に、「Heartbleed」と「Shellshock」の発覚を挙げている。ShellShockはiPhoneユーザーに、インパクトを与えたのか。

 一般ユーザーはさほど気にしてはいないだろう。ただし、今まで「iOSはセキュアだ」と過信していた企業ユーザーは、今後の対策を検討せざるを得なくなっている。


Symantecは2014年の顕著だったサイバー攻撃のトップに
「Heartbleed」と「ShellShock」の発覚を挙げている

--最後に、Symantecの組織について伺いたい。今後はモバイルに注力していくとのことだが、組織体制をどのように変更するのか。予算規模なども含めて教えて頂きたい。

 具体的な人数や予算(金額)は非公開だが、PC部門のほうがモバイル部門よりも若干規模が大きい。ただし、PC部門はメンテナンス予算の比重が多いのに対し、モバイル部門は開発に予算をつぎ込んでいる。社内での投資金額は、PCからモバイルにシフトしている。実際、2年以内には、両部門の予算と人数は拮抗するだろう。もちろん、われわれがPC部門を軽視しているということではない。これだけは明確にしておきたい。

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