#6:クラウドを恐れる理由がなくなった
クラウドの普及は長い間、企業によってまちまちだったが、2015年にはクラウドテクノロジやクラウドサービスが広く受け入れられるようになった。実際のところ、一部のトレンドはクラウドを前提にしている。
SolarWindsのテクニカルプロダクト担当マーケティングディレクターのPatrick Hubbard氏は、「仮想化の全面的な導入と同様に、クラウドやその他の戦略への探求は、特に中小企業の間で思った以上に進んでいる」と述べるとともに、「OSやアプリを真にモバイルなものにすることは、企業におけるITインフラに関する考え方の再定義に他ならない」と述べている。
#7:セキュリティに対する考え方が変化しつつある
2015年にはAnthem BlueCross BlueShieldやハーバード大学といった大規模組織でのセキュリティ侵害が目立った。ソーシャルメディアが発達している今日において、企業を襲ったセキュリティ侵害は隠し通せるものではない。このため、Intel Securityの最高技術責任者(CTO)Steve Grobman氏は、セキュリティ侵害のリスクの高まりを受け、新たな考え方を身に付ける必要があると述べている。
「既に侵害が発生しているという考え方を持ち、そのうえで自らの環境をどのように守るのかということを考えなければならない」(Grobman氏)
#8:シャドーITは欠かせない
企業におけるシャドーITは、かつてほど忌み嫌われなくなっている。一部の企業ではシャドーITを認め、IT戦略の土台に組み込んでいる場合すらある。このためPol氏は、シャドーITが浸透していくとともに、それを予算に適切に組み入れていく必要が出てくると述べている。
Pol氏は「テクノロジが業務を変革し続けるとともに、ITインフラが複雑化していき、さまざまな業務においてテクノロジの全容を捉えることがより難しくなっていくだろう」と述べるとともに、「IT部門の役割をより戦略的にするとともに、IT部門と業務部門において予算の決定権限を持つ人たちの間での説明責任の分担を明確化する必要があるだろう」と述べている。