Microsoftは、オープソースのコマンドラインアプリ「Windows Terminal」のv0.11をリリースした。これは「コマンドプロンプト」や「PowerShell」「Windows 10」の「Windows Subsystem for Linux」(WSL)を使用している開発者向けのツールだ。
同社によると、このバージョンが「v1.0をリリースする前の、最後のメジャーアップデート」になる。しかし、マイルストーンとなるv1.0の発表前に、幾つかの新しいアップデートがリリースされる可能性もある。
同社は2019年5月の「Build 2019」でTerminalを発表し、その1年後となる2020年5月にTerminal 1.0をリリースする計画だ。
米国・シアトルで5月19〜21日に予定されていた「Build 2020」は、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で、オンラインイベントに変更された。Buildには通常、約5000人の開発者が参加する。
Windows Terminalの最新版は「Microsoft Store」もしくはGitHubのリリースページからダウンロードできる。
Terminal v0.11は、ユーザーインターフェース(UI)で英語以外の言語に対応する初めてのバージョンだ。しかし、Microsoftはバグや翻訳に関する細かい問題を解決中だという。
「Microsoft Azure」上のリソースを管理するためのブラウザーベースのシェル「Azure Cloud Shell」(ACS)との連携も強化された。
Microsoftのエンジニアリング責任者であるDustin L Howett氏は「エラーが発生した場合、ユーザーのISP(インターネットサービス事業者)を非難する代わりに、その原因を明らかにする。ユーザーのトークン失効によるエラーについても同様だ。Terminalは、ユーザーに再びログインするように指示する」と説明した。
v0.11では、設定も大きく変更されている。例えば、設定ファイル名を「profiles.json」から「settings.json」へと改称した。Terminalをインストールしている場合、ユーザーの設定ファイルは自動的に更新される。
Microsoftは、設定ファイルをフォルダー外に待避させ、Terminalに新しいファイルを自動生成させることを推奨している。ユーザーはその後、設定内容をコピーすればよい。
また、Terminalが自動生成する全てのプロファイルで、Microsoftが開発したTerminal専用フォントの「Cascadia Code」がデフォルトになる。
Terminalには、カラースキームとして「Tango Dark」と「Tango Light」が同梱され、ユーザーはカーソルの色をユーザープロファイルではなく、カラースキームで指定できる。
入力と操作についても幾つかの改良が施された。例えば、ユーザーがTerminalをクリックするとタッチキーボードが表示されるほか、タッチパッドとタッチスクリーンのスクローリングを改善した。入力の際には、絵文字と顔文字も表示される。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。