優れたテクノロジーと接した労働者は、子犬を見た時と同じ情動的反応を示すという。Dell Technologiesと、神経科学分野のリサーチなどを手がけるEMOTIVによる共同研究によって、このような結果が導き出された。
Dellは「Brain on Tech」という研究で、テクノロジーが人間の脳にもたらす影響を調査している。上述した知見は、その研究によって得られた数多くのデータから導き出されたものだ。同社は、テクノロジーに対する人間の情動的反応を調査するためにEMOTIVの協力を仰いだ。そして両社はシミュレートされた職場環境や、「Excel」を用いた認知タスク、優れたPC、意図的にバグが仕込まれたPCといったものに接した際の、ストレスから来る反応や、イライラや興奮といった人間の感情を、EMOTIVの「Brainwear」という脳波測定製品シリーズの「EMOTIV EPOC+」を用いて数値化した。
Dellは、この研究によってテクノロジー(優れたものと、問題のあるものの双方)の利用が生産性や従業員の感情に直接的な影響を及ぼすということを確認できたとしている。「どこからでも働ける」環境を準備する計画が進められる中、テクノロジーが及ぼす影響の大きさには驚くべきものがあった。
以下は、この研究で明らかになった主な点だ。
- 優れたテクノロジーを提供している企業では、従業員の生産性が最大40%高い。
- テクノロジーに問題がある場合、生産性が最も大きく低下するのは26歳未満の従業員だった(最大30%減)。
- 優れたテクノロジーに接した従業員は、子犬のビデオを視聴している際と同様の情動的反応を示す。
- 問題あるテクノロジーに接した場合、従業員のストレスは2倍になる。
- 優れたテクノロジーによって、1週40時間の労働において約15時間分の時間短縮が実現できる。
- 問題あるテクノジーに接した場合、EEGベースの認知ストレスは群衆の前で歌を歌うよう強要された時よりも約30%高くなる。
- 難しいパスワードを用いる複雑なログインプロセスなどによって、認知ストレスのレベルが急増する。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。