HashcatはH/s（1秒間に実行できるハッシュ計算の回数）またはkH/s（H/sの1000倍）という単位で測定することに注意してほしい。強調表示された数値を見ると分かるように、Raspberry Pi 5のパフォーマンスはRaspberry Pi 4を大幅に上回っている。
Hashcatベンチマーク -- Raspberry Pi 4（左）とRaspberry Pi 5の結果。
提供：Adrian Kingsley-Hughes/ZDNET
Raspberry Pi 5は高速だ。しかも、これは初期状態での結果であり、オーバークロックはしていない（これについては、別の機会に説明したい）。
発熱
とはいえ、パフォーマンスが向上すれば、発熱も増加するのではないだろうか。
案の定、発熱は増加している。
メインチップは金属製の蓋で覆われており、赤外線を反射して（放射率と呼ばれる）、サーマルカメラに干渉することから、サーマルカメラを使用して、メインチップの温度を測定するのは難しい。
Raspberry Pi 5とRaspberry Pi 4の熱画像
提供：Adrian Kingsley-Hughes/ZDNET
しかし、システム経由でチップの温度を直接測定すると、Raspberry Pi 5の方がRaspberry Pi 4よりも高温であることが分かる。
下の画像を見ると、Hashcatベンチマークの実行中、Raspberry Pi 4は52度で動作しているのに対し、Raspberry Pi 5は71度である。
負荷のかかった状態で、Raspberry Pi 4の温度はRaspberry Pi 5よりも20度近く低い。
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アイドル時でも、Raspberry Pi 5の温度はRaspberry Pi 4よりも数度高いようだ。
アイドル時でも、Raspberry Pi 5の温度はRaspberry Pi 4よりも数度高い。
提供：Adrian Kingsley-Hughes/ZDNET
この測定結果は冷却に問題があることを示唆している可能性があるが、結論を出すためには、もっと多くのテストを実行する必要がある。ただし、Raspberry Pi 5をオーバークロックすることを考えている場合は、効果的な熱対策を講じた方がいいだろう（現時点では、どの対策が最適なのか分からない）。
購入に向けたアドバイス
Raspberry Pi 5に関して不満な点はほとんどない。確かに、価格が少し高くなった、いくつかの新しいアクセサリーが必要になる、今後数カ月は入手が困難な可能性がある、一部の用途では発熱が問題になる可能性がある、といったマイナス要因もあるが、全体として見ると、Raspberry Pi 4を堅実にアップグレードした製品だ。
とはいえ、前世代のRaspberry Pi 4は今でも優れた選択肢である。過去の例を見ると、これらの古いボードの価格は下落してきた。今後数カ月は、Raspberry Pi 5よりもRaspberry Pi 4の方が入手しやすいかもしれない。性能とパフォーマンスの向上をそれほど必要としていないのなら、Raspberry Pi 5の供給が改善されるまでは、Raspberry Pi 4の方がより良い選択肢かもしれない。
The Raspberry Pi 5
提供：Adrian Kingsley-Hughes/ZDNET
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
