「M3」搭載「MacBook Air」ハンズオン--印象に残った3つの新機能

Kerry Wan (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2024-03-09 08:30

 Appleは米国時間3月4日、最新の「MacBook」を披露した。同社の最新の「M3」プロセッサーを搭載した「MacBook Air」の13インチモデルと15インチモデルだ。

提供:Kerry Wan/ZDNET
提供:Kerry Wan/ZDNET

 Appleの再設計されたMacBook Airノートブックと2023年の「MacBook Pro」シリーズのM3チップに関する米ZDNETの過去のテスト結果に基づいて考えると、最新のMacBook Airは、パフォーマンスからバッテリー持続時間、AI関連のユースケースまで、ほぼあらゆる点で、成功に必要な要素を備えている。

 そう、Appleは「AI」という言葉を発した。そして、そのことを恥ずかしがってもいない。筆者が午後に体験した最新モデルのデモにおいても、それは明白だった。本記事では、新しくリリースされたMacBook Airを1時間使ってみて感じた3つの重要な点をお伝えする。

1. AppleがAI対応PCの競争に正式に参戦

提供:Kerry Wan/ZDNET
提供:Kerry Wan/ZDNET

 「Blender」や「Microsoft 365」「FreeChat」内のAIアプリケーションのデモから、より効率的な16コア「Neural Engine」(オンデバイスの機械学習を改善するGPU/CPUのアクセラレーター)を搭載したM3搭載MacBook AirによるさまざまなAIモデルの実行まで、Appleはさまざまなデモを通して、「Pro」モデルでなくても、今日のAI主導の世界を渡っていけることを明確に示している。

 「Swift」でのアプリ開発、大規模言語モデルの実行、医療現場での会話の録音と翻訳、および文字起こしなどはすべて、低価格でファンレスのM3搭載MacBook Airがこれまで以上に期待に応えられるユースケースだ。また、このモデルはウルトラポータブルノートブックなので、移動の多い学生や開発者、ユーザーに適している。

 また、Appleは、当初からAI搭載PCの競争に参加しており、現在ではほぼすべてのMacモデルに機械学習用のNeural Engineが搭載されている、ということを人々に知ってもらいたいと考えている。同社は3月4日のプレスリリースで、新型MacBook Airについて、「AIに最適な消費者向けノートブック」だと主張しているが、それが本当かどうかを確かめるため、近いうちに、私たち自身が13インチモデルと15インチモデルをテストする必要があるだろう。

2. お薦めできるミッドナイトカラーがついに登場

提供:Kerry Wan/ZDNET
提供:Kerry Wan/ZDNET

 AI以外にも、新しいMacBookには、筆者がとても気に入っている細かいデザインの変更が1つある。ただし、以前より本体が軽くなったわけでも、ポートの数がついに増えたわけでもない。M3搭載MacBookのミッドナイトカラーには、少なくとも理論上は指紋の付着を減らすとされる「画期的な酸化皮膜シール」が採用されている。

 MacBook Airの従来のミッドナイトカラーは、汚れや傷が付きやすかったため、明るい色合いのモデルの方が魅力的だった。そのことを考えると、これは歓迎すべき改善点だ。簡単な10分間の写真撮影のためにMacBookをいじった後、本体を見ると、指紋が目立ったが、「M2」搭載MacBook Airほどひどくはないように感じた。筆者に関して言えば、この変更のおかげで、ミッドナイトのモデルをまたお薦めできるようになった。

3. デュアルモニターのサポートは実際には非常に重要

提供:Kerry Wan/ZDNET
提供:Kerry Wan/ZDNET

 最後に、MacBook Airでのデュアルモニターのサポートは、大したことではないと思う人もいるかもしれないが、実際には重要である。MacBook Airが2台の「Studio Display」に同時に接続できることよりも、それが実現されている方法の方が重要だ。新型MacBook Airは、無印の「M」シリーズプロセッサーを搭載するノートブックとして初めて、蓋を閉じた状態で2台のモニターに拡張できるようになった。これまで、その機能を利用できるのは、Mシリーズの「Pro」「Max」、および「Ultra」プロセッサーを搭載したモデルだけだった。筆者はこのセットアップを自分の目で確かめたが、予想通り、クリーンでミニマリスト的に見えた。13インチのAirを使用している場合は、特にそうだ。

 全体として、MacBook Airの最新モデルの変更点は、スペックシート上では些細なものに感じるが、実際には非常に重要であるかもしれない。M2搭載MacBook Airを現在使用している人は、ワークフローがAIアプリケーションに大きく依存していないのであれば、そのモデルをしばらく使い続けてもいいだろう。「M1」またはIntelベースのMacBookから乗り換える場合は、パフォーマンスや効率、画面サイズ(15インチモデルを検討する場合)が向上するので、新しいM3モデルは価値あるアップグレードになるだろう。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]