インテック、富山県にエリアデータ活用サービスを提供--データ連携基盤構築

NO BUDGET

2024-04-30 15:52

 インテックは、富山県に「エリアデータ利活用サービス」を提供してマルチテナント型のデータ連携基盤を構築し、4月から運用している。TISインテックグループが発表した。

 マルチテナント型とは、同じシステムやサービスを複数の事業者などで共同利用する方式。利用者はアカウント名などの資格情報から区別され、専用の領域を操作できる。

 このデータ連携基盤はセンサーデータやオープンデータなど、さまざまなデータを集約・可視化・共有を実現する。富山県は、同基盤を活用して国や県、自治体の境界を意識することのない「シームレスデジタル防災マップ」による災害関連情報を広く県民向けに公開する。

 シームレスデジタル防災マップは、富山県のオープンデータやIoTデータ、地理情報システム(GIS)データ、国の機関が公表しているデータを統合・可視化してダッシュボードを作成する。県民はPCやスマートフォンから同マップにアクセスし、河川の水位や路面の温度、関連する監視カメラの情報やハザードマップといった情報を確認できる。

 エリアデータ利活用サービスは、地域の暮らしに関連するデータを収集・可視化・活用を促進するデータ連携基盤を中心としたサービス。IoTによるリアルタイムデータやオープンデータなど、さまざまなサービスソリューションと連携する。グローバルスタンダードなオープンソースソフトウェア「FIWARE」を搭載し、内閣府の「スマートシティリファレンスアーキテクチャ」に準拠した構成になっている。

 同基盤は、API連携をはじめとするさまざまな連携方式を実装しており、高い耐障害性・可用性・セキュリティ性能を有しているという。市町村域を超えてさまざまなデータを集め、それらを一元的に管理・提供できる。データごとに住民/職員向けの属性を設定するなど柔軟な対応が可能で、広域で共同利用できる。県内の自治体で導入済みのデータ連携基盤や、ほかのシステムやアプリケーションとの連携も可能だ。

 管理者画面では、各機能における情報の公開範囲やユーザーごとのアクセス範囲の設定を行える。そのため、必要な人が必要な範囲で利用でき、利用シーンも拡充できるなど、長期的に利便性の高い設計仕様となっているという。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

マイナンバーカードの利用状況を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]