Salesforce.comが同社主催のイベント「Dreamforce '09」にて発表した「Salesforce Chatter」は、コンシューマーウェブの世界ですでに行き渡っているソーシャルメディアを企業内でも活用しようというものだ。コンシューマー向けソーシャルメディアとの親和性も高く、TwitterやFacebookとの連携も可能なこのツールは、企業の中でどう位置づけられるのか。Salesforce.com 製品&マーケティング担当エグゼクティブバイスプレジデントのGeorge Hu氏に聞いた。
--コンシューマーウェブの世界では、すでにメールからソーシャルメディアへの移行が進んでいるが、Chatterが企業で普及すればビジネスの世界でもメールが使われなくなってくるのだろうか。
Salesforce.com 製品&マーケティング担当エグゼクティブバイスプレジデントのGeorge Hu氏メインフレームが陳腐化したと言われつつも生き残っているように、技術がそう簡単になくなってしまうことはない。しかし若い世代ではTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアの方が使いやすいという人もいる。彼らはこうしたソーシャルメディアに流れる情報の中から必要な情報だけを集めることが得意なのだ。ビジネスでも同じようなことが起こっている。メールが完全になくなってしまうと断言はできないが、メールよりもクラウド技術が優れていることは確かで、ソーシャルメディアへの移行は止められないだろう。
こうした動きの中で、Microsoft SharePointやIBM Lotus Notesのようなコラボレーションツールは使われなくなる可能性が高い。これらはユーザーが自ら情報を探しに行かなくてはならないシステムで、死んだテクノロジだ。もうコラボレーションはこのような方法で行われるのではなく、クラウド上で行われるようになるだろう。
--OracleやSAPのような企業がChatterに脅威を感じて自らPaaSを提供し始めることはないだろうか。
OracleやSAPは過去にばかりこだわっている企業だ。Oracleが10月に開催した「Oracle OpenWorld」でも、いまだにソフトウェアやハードウェアばかりにフォーカスしていた。彼らは、新しいことをせずにメンテナンスで収益を得ることばかり考えており、あえてイノベーションをしようとしていないように思う。
--ソーシャルメディアへの移行が進むとはいえ、TwitterやFacebookさえ利用していないユーザーもいる中、Chatterの登場が早すぎるとは考えなかったのか。
確かに、新しいテクノロジが登場する時には、その技術が合う企業とそうでない企業にわかれることになる。Salesforce.comが最初にサービスを開始した時も、まずはテクノロジ関連企業から導入が進んだ。
ただ、2つ言えることがある。まず1つは、TwitterやFacebookを使うためにトレーニングが必要ないのと同じで、Chatterもトレーニングがなくても使える技術だということだ。もちろんSalesforce.comではユーザーに対してトレーニングを提供するが、これは世代に関係なく知りたい情報さえあればすぐに使えるようになるものだ。
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