日本ユニシス、くりっく365市場向けFXシステムをSaaSとして販売開始

ZDNet Japan Staff

2009-12-16 14:42

 日本ユニシスは12月16日、東京金融取引所が開設する外国為替証拠金取引(くりっく365)向けの取引システムをSaaS型の「TRADEBASE(トレードベース) for FX」として開発し、同日から販売を開始すると発表した。

 金融危機以降、株式市場が冷え込む中、外国為替証拠金取引(FX:Foreign eXchange)市場は堅調な拡大を続けており、法整備が進むことで今後は取引所取引についても市場拡大が進むと想定されるという。また、東京金融取引所が開設するFX市場「くりっく365」は、2005年の開設以降、現在では取引参加企業16社、取引高も月間700万枚超(2009年11月末現在)にまで伸張しており、今後も取引参加企業の新規参入により市場拡大が見込まれているとする。

 日本ユニシスでは、同市場の成長性に注目。これまでSI型で提供してきた取引システムのノウハウを活用し、SaaS型のくりっく365取引システムを開発したという。システム開発においては、日本ユニシス独自の電子取引システム基盤である「TRADEBASE21」をもとに、従来と比較して安定的で堅牢なシステム基盤を構築したとする。証券会社などの金融商品取引業者が、この基盤を利用することにより、システム導入の初期投資コストの抑制と、導入期間の短縮が可能になるという。

 料金体系は、固定料金に加え、取引高に応じた従量料金制を組み合わせたものとなっており、取引高に応じてシステムコストの変動費化に対応できる。また、規模に応じて数千口座規模から数十万口座規模の拡張にも安価で対応可能という。

 また、オプションサービスとして、従来から利用している既存のくりっく365取引システムとの連携サービスを提供する。また、独自システムやアルゴリズムトレードなどにも連携できるよう、注文系APIや情報系APIも提供する。

 同サービスは、岡三オンライン証券が導入を決定しており、2010年2月末からサービス提供を開始する予定。日本ユニシスでは「TRADEBASE for FX」について、証券会社を中心に6年間で約100億円の売上げを目指すとしている。

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