日立製作所は3月26日、同社にとって3棟目となるデータセンターを神奈川県横浜市に建設することを発表した。同社グループのデータセンター省電力化プロジェクト「CoolCenter50」の成果を適用、最先端のグリーンIT技術を駆使した世界最高水準の環境配慮型のデータセンターになるとしている。
2012年に消費電力量を最大50%削減することを目標にしたCoolCenter50の成果を適用する新データセンターでは、同社グループの高効率の空調設備や電源設備を全面的に採用。IT機器の配置を最適化することで消費電力を20%削減するとともに、「Harmonious Greenプラン」と呼ばれる計画の成果である「エコロジーサーバ」などの省電力IT機器を取り入れることで、2012年までに消費電力を最大50%削減できるという。
新データセンターの敷地面積は5829?、地上7階、高さ31m。延べ床面積は1万782?で同社グループにとって最大規模になる。2008年4月に建設を着工し、2009年7月からサービスの提供を開始する予定となっている。
Harmonious Greenプランとは、主要IT製品の消費電力削減を目的に、各種技術開発や省電力対応製品の提供を進めるという計画。この計画に沿った製品開発で、今後5年間で累計約33万トンの二酸化炭素(CO2)削減を目指している。
新データセンターでは将来的に、IT機器のエネルギー負荷に連動して空調制御を行う技術も開発し、適用される予定。データセンターの電力使用効率を示す指標であるPUE(Power Usage Effectiveness)で1.6以下を実現できるという。PUEの数値が1.0に近いほど、エネルギー効率性に優れたデータセンターを示す。