2月27日、日本AMD、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)、ノベルの3社は、仮想化技術を利用したITインフラのサービス提供において協業を行うと発表した。
AMDの「Opteronプロセッサ」を搭載する「HP ProLiantファミリー」に、OSとして「Novell SUSE Linux」、ヴイエムウェアの「VMware」といった仮想化ソフトウェアを組み合わせたシステムをパッケージ化し、システム構築サービスや仮想化インフラの従量課金サービスを行う。
仮想化ITインフラの構築、保守を提供する「Virtualization Optimized Startup Service」と、VMwareによる仮想環境のインストールサービスである「VMwareスタートアップサービス」は、各社の協力のもと、日本HPが中心となって展開する。参考価格は、Virtualization Optimized Startup Serviceが68万2500円より。VMwareスタートアップサービスは、39万9900円/台より。
また、Opteron搭載のProLiant、Novell SUSE Linux、VMwareの構成によるシステムを、従量課金型で利用できるサービスも開始する。サービス内容は、システムの利用率に応じた従量課金型の「ペイ・パー・ユース・サービス」と、あらかじめ利用できるサーバなどのリソースを用意しておき、必要な時にすぐに利用できる「インスタント・キャパシティ・サービス」の2種類。
さらに、日本HPの天王洲本社内に、各社の製品を組み合わせたシステムとユーザーアプリケーションの稼働を検証するための検証センターを設立するほか、仮想化市場の拡大に向けたマーケティング活動を共同で展開していくという。
日本HP、インダストリスタンダードサーバ製品本部の本部長である上原宏氏は、米HPによる、2006年にx86サーバの20%が仮想化サーバになるという予測を「大胆な予想」として紹介しつつ、「日本の景気は回復傾向にあるにもかかわらず、IT投資額は伸び悩み、情報システム部はサービスの増加要求とIT投資額の削減の板挟みに悩まされている。IT投資を守りから攻めに変革するテクノロジーが仮想化である」とし、「日本AMD、日本HP、ノベルの3社によるアライアンスは、ユーザー企業の先端技術に対する不安感の払拭と、仮想化に適したサービスの開発、提供を行うための理想的な組み合わせである」と強調した。なお、発表には3社の代表者のほか、ヴイエムウェアの代表者も出席し、エンドースを行った。