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調査

「大退職時代」で存在感を増す、スキルとしての“好奇心”--SAS調査 - (page 2)

大場みのり (編集部)

2021-11-25 12:55

 多くのマネージャーが好奇心の重要性を認めた分野は、革新的な新規ソリューションの開発(62%)、複雑な問題への取り組み(55%)、データ分析(52%)などで、データインサイトやインテグレーションを加速させる際にも、好奇心を重視していた。

 一方、より旺盛な好奇心を持つマネージャーの回答では、自分が働く会社はデジタルトランスフォーメーション(DX)が大幅に進んでいるという指摘が多くあった。好奇心が強いと回答した人では56%、好奇心は強くないと答えた人では29%だったという。こうした人々は自分の仕事でより多くのデータソースを活用しており、特に顧客、業績、同僚について理解を深めるためにデータを頻繁に活用していることも明らかになっている。

 今後3年間のビジネスの成功のために組織の従業員に求める能力に関する質問では、人工知能(AI)(63%)やデータ分析(60%)の分野の専門知識を有していることに加え、クリエイティブな思考(59%)や問題解決能力(59%)といった個人的な資質を挙げるマネージャーも多い。だが、技術的なスキルと個人的な資質の両方を兼ね備えた人材を探すのに苦労しているとも答えている。

 レポートでは好奇心の旺盛度に応じて、調査に回答したマネージャーを4種類に区分している。

好奇心旺盛なコラボレータ―(34.9%):コラボレーションを重視し、チームワーク思考であくなき探究心を持ち、好奇心こそがパフォーマンスの向上や仕事の満足度につながると確信している

柔軟性を重視するオピニオンシーカー(25.8%):チャレンジを受け止め、他の人の意見を尊重し、好奇心こそが不確実な時代における柔軟性や適応力につながると確信しているものの、それが効率化や生産性の向上につながるとまでは考えていない

生産性重視のリーダー(23.8%):好奇心は効率性や生産性向上の役に立ち、コラボレーションやチームワーク強化につながるとは思っているが、好奇心がインクルージョンや思考の多様性を生む原動力になるとは考えていない

アンチ非好奇心型リーダー(15.5%):好奇心がパフォーマンスにとって意味のあるものだとは思っていない

 好奇心の価値が認識されるようになった一方、多くの企業では従業員が持つ好奇心をスキルとして活用すると競争優位性が上がり得ると理解することには進化の余地がある。好奇心に価値があることを全てのマネージャーが認めているわけではないため、多くの組織では日常業務の中で好奇心を効果的に伸ばして活用することに苦戦しているようだ。実際、4割以上のマネージャーは、就職志望者・直属の部下において、好奇心の旺盛度を見極める方法をほとんど、あるいは全く持ち合わせていないと感じている。

 たとえそうした特性を見極められたとしても、多くのマネージャーがもともとそうした資質のない従業員の好奇心を伸ばしていくことは非常に難題であると考えており、好奇心を仕事の業績に結び付けること(47%)や、ビジネスインパクトにつなげること(43%)は極めて困難だと答えている。今回の調査結果は、組織が好奇心の価値を認めている一方で、こうした従業員のスキルを活用する方法を特定できていないことを浮き彫りにしている。

 この問題を解消する一つの方法は、好奇心というスキルを高く評価する組織やマネージャーに目を向けることだという。好奇心を受け入れる組織やマネージャーは好奇心を抱くことを奨励し、社内研修や能力開発、従業員の業績評価、昇進や採用の基準、会社のミッションやビジョン、価値観など、あらゆる機会においてその価値を認める傾向にある。

 また、このようなマネージャーは自分の部下に対して、好奇心を一層伸ばすためにさまざまな手法を用いている。調査では、人事評価で好奇心の旺盛度を反映させる(71%)、勤務時間を利用して部下が情熱を傾けるプロジェクトを追求できるようにする(60%)、1対1のコーチングやメンタリング(59%)、好奇心を発揮した従業員を公の場で称賛する(69%)といった方法が挙がっている。

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