大日本印刷も採用した内部情報漏えい対策ソフトウェア「CWAT」を選ぶ理由 金融機関向けシステム開発を提供する インテリジェント ウェイブが生み出したコア技術に迫る

インテリジェント ウェイブは、クレジットカード会社、銀行、証券会社といった金融機関向けにシステム開発や情報セキュリティ強化のためのソリューションを提供する企業。同社が開発と提供を行っている企業内部からの情報漏えい対策ソフトウェア「CWAT(シーワット)」は、金融機関のニーズに応え、個人情報保護法の施行直前となる2003年に誕生した。2023年5月には、クラウド版の「CWATクラウド」をリリースし、オンプレミス版と比較して導入期間やトライアル期間、管理コストの大幅な削減を実現した。

その先進的な設計思想は、情報漏えい対策の重要性が増し、その実施が困難を極める現在、多くの業界から高い評価を受け、2023年10月には大日本印刷にも導入された。

CWATの誕生背景や特徴的な機能について、黎明期から開発に携わっているキーパーソンに聞いた。

株式会社インテリジェントウェイブ セキュリティシステム本部 セキュリティ開発部 部長 靜間隆二氏
株式会社インテリジェントウェイブ
セキュリティシステム本部
セキュリティ開発部 部長
靜間 隆二氏

高まるセキュリティリスク対策のニーズに、大日本印刷とともに応えていく

 2023年10月、インテリジェント ウェイブは、大日本印刷にCWATクラウドの導入を行った。大日本印刷ではそれ以前にもIT資産管理や情報漏えい対策のツールを利用していたものの、より内部からの情報漏えい対策の強化をするためにCWATの価値を認めて導入した。

 導入の決め手となったのは、ファイル内の「機密」や「社外秘」といった特定の文字が含まれているファイルの持出しを検出できるキーワードチェック機能と、既存のツールと併用して対策を強化できる点である。さらに大日本印刷では、CWATクラウドを導入するだけでなく、自身が販売するソリューションとしても取り扱うと発表している。

 インテリジェント ウェイブのセキュリティシステム本部 セキュリティ開発部 部長 靜間隆二氏は「大日本印刷は歴史的にクレジットカードの印刷やICチップの製造など、セキュリティと深く関わる業務を担ってきました。物理セキュリティだけでなく、ソフトウェアのセキュリティ領域にも拡大していくため、我々とのシナジーを描いています」と背景を説明した。

 コアビジネスとして金融機関を支えるインテリジェント ウェイブから生まれたCWAT クラウド。現在は金融だけでなく、製造、通信、情報、電力、ヘルスケアなど、多岐にわたる業種で利用されている。CWAT クラウドは、開発元であるインテリジェント ウェイブの顧客層の、多様化に貢献している。

個人情報保護法の施行前から開発されている「CWAT」

 インテリジェント ウェイブは、もともと金融業界に強い開発会社であり、クレジットカード会社向けの決済関連システムや証券向け通信基盤の提供をコアビジネスとしてきた。現在では金融機関だけではなく、さまざまな企業に対して情報セキュリティ強化のためのソリューションを提供しており、そのきっかけとなったのが、内部情報漏えい対策ソフトウェア「CWAT」の開発だ。

 「2005年に個人情報保護法が施行される、それ以前から金融業界から情報漏えい対策のシステムの問い合わせを受けており、CWATの開発が始まりました」と靜間氏は語る。靜間氏は、16年以上にわたり、CWAT開発に携わっている。

 インテリジェント ウェイブが提供しているクレジットカード関連のシステムでは、以前からリアルタイム性が重視されていた。そこで同社では、カード決済に必要なネットワーク接続機能や利用可否判定を行う「NET+1」や、手続きにおいて正当な利用であるかをリアルタイムでチェックし不正検知するシステム「ACEPlus」を提供している。靜間氏は「高速でリアルタイム性を要求されるシステムに強みを持ち、不正利用を防ぐスコアリング部分でも強みを持っている唯一の会社です」と語る。

インテリジェント ウェイブの沿革
インテリジェント ウェイブの沿革

 金融分野で培われたリアルタイム検知などの技術は、CWATでも活かされている。情報漏えいを防ぐため、不正操作が行われた際にはリアルタイムで通知を行い、該当の操作を停止できる。CWAT開発は、ある金融会社からの相談からはじまった。1社向けのシステムとしてだけでなく、多くの企業に利用できる製品として提案をしたところ、多くの引き合いを受けその後の開発に弾みがついた。

 「2005年ごろはコンプライアンスという言葉が浸透していない時代です。内部不正チェックも、自己申告が主流だったのではないでしょうか。また、ここ数年ではIT環境に大きな変化が見られ、かつてはオンプレミス中心であったシステムがクラウドファーストの時代に移行し、リモートワークも浸透しているため、2023年5月にはクラウド版のCWATもリリースしました」(靜間氏)

他のツールと併用可能で、グローバル企業の細かな要件にも対応

 CWATの特徴を4つ紹介しよう。まずは、ピンポイントな検知が可能な情報持ち出しの強力な制御だ。多くの情報漏えい対策ソフトウェアには、ファイルの外部への持ち出しをチェックする機能があるが、ファイル単位で制限をかけていると、設定によっては検知やアラートが頻繁に生じて業務が非効率化や監視の形骸化が懸念される。CWATでは、企業のポリシーに基づいた細かな設定が可能だ。

 靜間氏は「ファイルの中身を詳細に検査し、指定されたキーワードを見つけたときに、そのファイルの持ち出しを停止するという細かな制御が実現できます。これは我々ならではのアプローチです」と説明した。

CWATのキーワードチェック機能
CWATのキーワードチェック機能

 2番目の特徴は、別のツールとの併用が可能なことだ。内部不正による情報漏えい対策ソフトウェアによっては、導入時に同種のツールを排除しなければならないものも存在するが、CWATの場合はアプリケーションの競合に注意を払って開発されている。

 「多くのツールは、ITの資産管理やサイバー攻撃を防御するところからスタートしていて、派生して内部不正を対策する機能を後から追加しています。しかし、CWATは初期開発の頃から内部からの情報漏えい対策に特化した製品であるため、他製品との共存を前提として開発をしています」と靜間氏は語る。

 3つ目の特徴は、大規模ユーザーでも安心して使えることだ。これまでの実績では最大10万ユーザー規模の組織でも安定して動作しているという。2022年12月末時点での導入社数は累計880社、ライセンス数は累計84万3906となっている。なお、クラウド版のCWATは1000ユーザー規模と比較的少人数の組織も対象となるという。

 4つ目の特徴は、グローバル対応だ。規模の大きな企業グループでは、グローバルに展開することも多く、拠点ごとのロケーションに合わせたポリシーで対策したいというニーズに応えるものだ。現地のローカライズの問題も乗り越え、どの拠点での検知情報もリアルタイムで通知する。

CWATの主な通信の流れ
CWATの主な通信の流れ

 靜間氏は「セキュリティリスクと同様に情報漏えいのリスクは、時間と共に被害が拡大します。私たちは被害を未然に防ぐことが情報漏えい対策の監視と防御の全てだと考えています」と話す。

 リモートワークの増加やシャドーITの問題などを背景に、特に従業員が多くリスクも高まる大企業やグローバル企業において、CWAT クラウドは大きな価値を持つに違いない。

靜間 隆二氏
提供:株式会社インテリジェントウェイブ
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2023年12月20日
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