SAPは現地時間6月16日、フランスのニースで開催した「SAPinsider」でHANAプラットフォームの最新版となる「HANA SPS10」をローンチした。最新の「Hadoop」ディストリビューションをサポートし、拡張性も強化した。
SAPによると、最新のHANAは「SAP S/4 HANA」やSAPのクラウド製品などに実装できるとしている。
SPS10でSAPは、企業の多くが将来構築すると予想されるデータウェアハウスやHadoopベースのデータレイクなどの分析機能にHANAを接続する。
主要な機能として以下が挙げられる。
- センサやその他のエンドポイントといった遠隔にあるデータソースとHANAの間でのリモートデータ同期機能
- ClouderaとHortonworksの両Hadoopディストリビューション、Spark SQLを利用したデータ伝送機能の統合
- NUMA(non-uniform memory access)による12Tバイト以上のメモリを処理するスケールアップデータセンターのサポート
- テキストマイニングで32種類の新しい言語とポーランド語学をサポート、3Dと4Dオブジェクトにも対応
SAPのSPS10リリースは、インメモリデータベースが複数のシステムと接続していくという方向性を示すものとなった。さらに、HANAの実装は企業内で小規模でスタートし、そこから拡大するものという位置付けも明らかだ。SAPによると、HANAの顧客は6400社にのぼり、アクティブユーザーは81万5000人という。S4/HANAの顧客は370社で、PaaSの「HANA Cloud Platform」は1400社とのことだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。