調査

アプリケーション配備に関する意識調査--企業のクラウドに必要なものは? - (page 2)

Joe McKendrick (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2016-02-15 06:00

 ツールという点から見た場合、DevOpsとSDNには自動化とオーケストレーションのツールが必須だと認識されている。レポートには「自動化のためのツールやフレームワークは、アプリケーションインフラやネットワークインフラをまたがって、プロビジョニングやコンフィギュレーションをソフトウェアで定義できるようにするためのAPIやテンプレートなどのプログラム機能に依存している(中略)このため回答者は自動化を実現するためのプログラム機能が重要である、あるいは極めて重要であると答えている(APIは58%、テンプレートは49%、データパスに関するプログラム機能は67%)点に驚きはない」と記されている。

 調査によると、クラウドコンピューティングの計画はさまざまな形態をとっているという。回答者の5人に1人は、アプリケーションの半数以上をクラウドに移行し、残りはオンプレミスにとどめておく計画だと答えている。また、81%の回答者が何らかのハイブリッドクラウド環境に移行する計画だと答えている。

 全体的に見た場合、今回の調査において企業幹部やマネージャーはクラウドをセキュアにするという点に心を砕いている点が明らかになっている。この1年でどのサービスの実装を考えているのかとの質問には、回答者の26%がDNSSECの配備を計画していると答えている。また同数の回答者が、クラウドベースのアプリケーションへのアクセスにおいて、IT部門によるユーザー認証情報の統制を可能にするIDフェデレーションサービスを挙げている。さらに、4分の1近くの回答者は仮想デスクトップインフラ(VDI)やシングルサインオン、グローバルサーバのロードバランシングに向けたソリューションを配備しようと計画している。こういったサービスには、企業がハイブリッドクラウド、あるいはオンプレミスと、1つ以上のクラウドアーキテクチャやプロバイダーをまたがったクラウド配備モデルである「マルチクラウド」に向かって行くことを示しているという共通点がある。

 ハイブリッドクラウドの実現には難問がつきもののようだ。回答者の28%は、アプリケーション配備に関するコスト効率が高いのはクラウドかデータセンターかという問題を解くための手段を持っていないと答えている。また、それよりも若干多い回答者(29%)は、アイデンティティやアクセスの管理(IAM)に向けた包括的なソリューションを手にしていないと答えている。レポートには「社外で仕事をする要員のサポートや、増え続けるモバイルアプリの数、クラウドベースのSaaSアプリ使用の増加を考えた場合、IAMソリューションを用意しておくことが必要不可欠であるため、この難問の解決は特に重要だ」と記されている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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