筆者は以前、クラウドコンピューティング環境へのアプリケーションの配備を簡素化することについて、自分の考えの要点をまとめた。当時は、その対象がインフラストラクチャサービスやプラットフォームサービスであろうと、Javaや「Ubuntu」であろうと、VMやディスクドライブであろうと、アプリケーションを共通のフォーマットでパッケージ化する方法が必要だと考えていた。
核となるコンセプトは、このフォーマットを定義して、実際に送信されるビットと、アプリケーションがクラウド内で動作するために必要なデプロイメントロジックやランタイムサービスレベルのパラメータを結びつけるというものだった。筆者は当初、この提案を行った根本的な動機について詳しく説明しなかったが、ここでその動機をはっきりと述べておこう。
顧客には、コンピューティングとストレージの容量について真に柔軟な市場を実現するために、自分が展開したいペイロードと、そのペイロードのサポートに必要なサービスについての共通の記述が必要だと思う。
サービスプロバイダーには、ペイロードのニーズを評価する一貫した方法が必要だ。それは、ペイロードをサポートするために今すぐ使える能力を判断するためでもあり、ニーズと新しいサービス機能を対応させる革新的な方法を実現するためでもある。
非常に率直に言うと、ペイロードの記述と評価のための共通の方法がなければ、アプリケーションやデータセンターインフラストラクチャ、そしてインターネット自体の設計に大きな変更を施さない限り、クラウド機能の円滑な市場は実現しないかもしれない。
ありがたいことに、アプリケーションのパッケージ化の記事に関して、米CNETのコメント欄、そしてTwitter上の多数のフォロワーから、大変多くのフィードバックをいただいた。フィードバックが非常に素晴らしいものだったので、筆者は最初の提案について再考せざるを得なくなった。
CNET Japan 特別企画 -PR-
ITジャーナリスト佐々木俊尚氏と日立のキーパーソンが語る!
2010年企業クラウド元年 ビジネスニーズが企業のクラウド化を加速する