レッドハットは10月26日、シンガポール初のリベラルアートカレッジであるYale-NUSカレッジが、Red HatとDellの製品をベースにハイブリッドクラウドを構築したと発表した。
Yale-NUSカレッジはこのハイブリッドクラウドの構築により、アプリケーションの配備時間を8割短縮したほか、コストの合理化、管理の容易化、性能の向上を実現している。
Yale-NUSカレッジのハイブリッドクラウドプラットフォームでは、従来の仮想化されたデータセンターをOpenStackを使用したクラウドへと移行している。
この移行を包括的に支援したのがRed Hat Cloud Infrastructureで、Dell PowerEdgeサーバとDell Networking上で稼働している。この移行によって、自動化されたセルフサービスプロセスへの研究者、学生、システム管理者のアクセス、配備の迅速化を実現した。
同カレッジは、幅広い対応力を備えたクラウドの基盤構築を目的に、Red Hat Cloud Infrastructureの一部であるRed Hat Enterprise Linux OpenStack Platformを導入した。
また、インフラストラクチャ全体にRed Hat Enterprise Linuxを配備し、Linuxワークロード向けに最適化されたDell PowerEdge R720、R720XDサーバを導入した。さらにソフトウェアディファインドデータセンターを実現するためにDell Networking S4810PとS55スイッチを導入している。
エール大学とシンガポール国立大学が共同で2011年に設立したYale-NUSカレッジは、膨大な計算を必要とする科学研究から、教育や管理のための仮想環境まで、あらゆる需要に応じた迅速なスケーリングを可能にする柔軟なソリューションを必要しており、少人数のスタッフでIT基盤を効率的に運用するために、高度なオートメーションと長期的な安定性の確保が課題となっていた。
こうした課題を解決するために、同カレッジでは、法的問題とレイテンシの問題からサイト上に維持する必要があるプライベートクラウドと、コスト効率の良いパブリッククラウドサービスとを相互接続させるハイブリッドクラウドの構築に踏み切った。
この際に求められたのは、多様で常に変化するワークロード需要の可視性だけでなく、多額な設備投資を必要とせずに施設の発展に伴う変化に対応できるクラウドだった。
今回、Red Hat-Dell共同のOpenStackベースのクラウドによってアプリケーションの配備時間の大幅な短縮が実現し、ワークロードの変化に基づいて、コンピューティング、ストレージ、ネットワークのニーズに対する容量を迅速に追加または削除できるようになった。
さらに、一部のワークロードをインメモリで実行し、他のワークロードは仮想サーバと物理サーバに分散させることが可能になった。
また、以前は新しいサーバハードウェアの導入に数日を要していたが、今では1~2時間で完了する。ワークロードが減少し、システムの柔軟性が向上したという。OpenStackベースのソリューションによって必要な専用ハードウェアが減少し、学生は自分のラップトップでシステムにアクセスできるようになったため、利用率の低いマシンを抱えたコンピュータ研究室が減少した。