レッドハット、OpenStack関連ソフト提供--仮想化からクラウドへの移行を支援

三浦優子 2013年07月23日 16時59分

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 クラウドを構築、管理するオープンソースソフトウェア(OSS)「OpenStack」の勢いが増している。

 レッドハットは7月23日、OpenStack関連製品として「Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform(RHELOSP)」と「Red Hat Cloud Infrastructure(RHCI)」を日本で発売した。

 サポート価格は、RHELOSPが2CPUソケットサーバ10台で試算して、スタンダード版で約363万9000円、プレミアム版で474万4000円、RHCIは、2CPUソケットサーバ10台の時、Linuxディストリビューション「RedHat Enterprise Linux(RHEL)」の無制限ゲスト込みの試算でスタンダード版が597万9000円、プレミアム版で777万9000円を提示している。


レッドハット 代表取締役社長 廣川裕司氏

レッドハット 常務執行役員 製品・ソリューション事業統括本部長 纐纈昌嗣氏

 今回の2つのソフトウェアはレッドハットにとってOpenStackを取り込んだ最初の製品となる。レッドハット 常務執行役員 製品・ソリューション事業統括本部長 纐纈昌嗣氏は、今回の2つのソフトウェアについて以下のように解説した。

 「現状のOpenStackを取り巻く環境は、20年前のLinuxの状況にそっくり。レッドハットはLinuxで培ったノウハウをOpenStackに提供し、企業で安定的に利用できるものにするべく積極的に取り組んでいる。今回、先進的なユーザーにOpenStackを手にとってもらい、開発を始めてもらうことができれば」

 現状ではレッドハットが考える安定した運用となる前の段階であることから、製品はレッドハット自身が直販し、同社の技術者とともにシステム構築を進める計画だ。

ネットワークやストレージもすべて管理できる

 今回発売したRHELOSPは、RHELに最適化されたOpenStackディストリビューション「Red Hat OpenStack」とRHELベースの「Red Hat Enterprise Server」が統合されている。一方のRHCIは、RHELOSPと運用管理製品の「Red Hat CloudForms」と仮想化基盤「Red Hat Enterprise Virtualization(RHEV)」をセットにしたスイート製品となっている。

 レッドハットでは今年度のビジョンとして、「オープンハイブリッドクラウドの実現」「ビッグデータ戦略の推進」とともに「OpenStackにおけるリーダーシップ」を掲げている。今回の新製品は、OpenStackでのリーダーシップを実現するために欠かせない製品となる。

 レッドハット代表取締役社長の廣川裕司氏は、「コンピューティング、ネットワーク、ストレージをすべてマネージするOpenStackは、新時代のマネージツールとなる。これまでオープンソースはプロプライエタリの世界で生まれた技術を後追いし進化してきたが、OpenStackは時代を先取りして新しい技術革新を進めていくものとなる」と、OpenStackの重要性をアピールする。

 レッドハットでは2011年にOpenStackの「Diablo(OpenStack 2011.3)」登場前に戦略的なコミットメントを発表し、それ以降、積極的な関わりを持っている。

 纐纈氏は、OpenStackの中核コミュニティである「OpenStack.orgではソースコードのみ、6カ月ごとのリリース、バグ対応などは次のリリースで吸収するというスタンス」と説明。それに対して、製品としてOpenStack関連製品を発売するにあたっては「Red HatベースのOpenStackを構築する人のコミュニティ版である“RDO”はアップストリームを反映し、6カ月ごとのリリース、“yum/rpmフォーマット”としてRHELやFedoraなどに向けたバイナリを提供するというスタンスを取っている」

 「レッドハットが製品として提供する場合には、エンタープライズで安定して使うことがポイントとなることから、6カ月ごとにリリースするが、安定化、認証、バックポートなどを実施した後、アップストリームでのリリースから約2カ月後のリリースとなり、将来的にはライフサイクルを長期化して提供することを計画している」(纐纈氏)という姿勢で取り組む。

 今回提供する2つのソフトウェアは、「すでに日本のユーザー企業からも問い合わせを頂いているが、先進的に取り組みたいというユーザー企業に利用してもらうことになる」(纐纈氏)という見込みだ。

 今後レッドハットでは、OpenStackのコア部分への集中を継続し、Red Hat OpenStack向けの管理ツールの提供、RHCIの拡張としてクラウドと既存ワークロードの融合、OpenStack、クラウドワークロードの世界への誘導などを進めていく方針だ。


レッドハットが考えるオープンハイブリッドクラウドはOpenStackやRHEV、CloudFormsなどが支える

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