ブロケード、オンデマンドデータセンター構想発表--OpenStackへの対応も強化

大川淳 2013年05月23日 13時05分

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 ブロケード コミュニケーションズ システムズは5月22日、物理と仮想の両ネットワークを組み合わせ、ネットワークの簡素化と自動化、ネットワークの利用効率と性能を向上させることを目指す「オンデマンドデータセンター(On-Demand Data Center)」構想を発表した。オンデマンドデータセンター構想を支える、仮想ネットワークソリューション、オーケストレーションとオープンソースへの取り組みなども発表した。

 オンデマンドデータセンター構想は、物理ネットワークと仮想ネットワークの要素を融合した仮想アプライアンスを基盤に、サーバやネットワーク、ストレージ、サービスの処理能力や容量を自在に追加、変更でき、従来型のデータセンターネットワークと比べ、アプリケーションをより迅速、容易に提供できるようになるという。

 同社はこの構想により、SDN(Software-Defined Networking)の導入を加速させることも図っている。基本的にハードウェアが不要で、ライセンス追加だけで機能拡張できるため、コスト低減化が見込めるという。

 仮想ネットワークでは、仮想化されたデータセンター向けのソフトウェア「Brocade Vyatta vRouter」が軸となる。Vyatta vRouterは、ルーティング機能、セキュリティ機能、高可用性機能を提供するソフトウェアアプライアンスだ。オンデマンドで導入、設定、変更できる、マルチ階層型ネットワークの構築を可能にすると説明している。

 特定のプラットフォームに依存せず、VMware、Microsoft、Citrix、Red Hatを含むすべての主要ハイパーバイザをサポートしており、Amazon Web Services(AWS)を含むパブリッククラウドの基盤から企業向け仮想プライベートデータセンターなどにも導入されていると言う。米Brocadeは2012年12月、Vyattaを買収しており、それ以後、ブロケードとして初めての製品、新リリース発表となる。

 新たな仮想アプリケーション配信基盤になるソフトウェア「Brocade Virtual ADX」は、SOAPやXMLのAPIを介したアプリケーション管理、プロビジョニング制御、ロードバランサなどの機能をもち、アプリケーションの展開と多様なサービスの提供にかかる時間を短縮できる。

 ソフトウェアの「Brocade Application Resource Broker(ARB)」は、新しいサービスの提供を自動化し、変化するビジネス環境に柔軟に適合できるよう設計されている。アプリケーション負荷の増加や低下を検知し、リソースの追加、削減を自動制御する。これらの機能はハイブリッドクラウドやグローバルに分散するデータセンター間での事業継続性にも貢献できるという。

 同社は今回、クラウド基盤(IaaS)を構築、管理するオープンソースソフトウェア(OSS)「OpenStack」への対応も進展させた。システム全体を統御するオーケストレーションを担う、OpenStack向けにスイッチ「Brocade VDX」ファミリで利用可能なOpenStack用プラグインを発表した。VDXに実装されるソフトウェア「Brocade VCS」のプラグインもOpenStackに対応し、OpenStackでのプロビジョニング機能を搭載している。

 同社は、従来のネットワークアーキテクチャやプロビジョニングツールをより迅速に、ネットワーク容量の調整や自社のクラウドベースのデータセンターへのサービス導入ができるようになるとしている。同社は、すべての製品群で、OpenStackをサポートする予定だ。


SDNビジネス開発本部 執行役員 尾方一成氏

 ブロケードのSDNビジネス開発本部 執行役員 尾方一成氏は「企業の事業企画部門は、競合に先んじて、新しいサービスをいち早く投入したいと望んでおり、IT部門では、障害や事故のない、安定した、より安価なシステムを求めている。オンデマンドデータセンター構想は、このような要望への回答を具現化するもの」と話す。

 同社は、オンデマンドデータセンターを「新しいアプリケーションやサービスを効率よく早期に導入できるもの」(尾方氏)と位置付け、ひいては「新たな産業、市場の創出とともに、既存産業、市場の拡大につなげることも可能だ」(同)としている。

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