企業を推進するべき「健康経営」

ストレスチェック義務化法施行--メンタル不調者のケアを仕組み化する - (page 3)

石見一女

2016-02-21 07:00

ストレスが少ない職場づくりのためにはチームで取り組むこと

 健康経営の観点では、そもそもメンタルヘルス不調を生まない職場づくりをいかに実現するか、そのための支援づくりが必要です。われわれが提供している健康経営推進アプリ「ウェルビネぷらす」も、ストレスチェック法対応のストレスチェック、健診データのクラウド管理、健康情報の提供による健康学習支援に加え、職場のチームで健康活動を競い合う「健康100日プロジェクト」というコンテンツが搭載されています。

 メンタルヘルス不調は職場の人間関係が原因となることが多いといわれています。健康100日プロジェクトは、健康をテーマにチームで100日間取り組むことで、健康行動を習慣化させるだけでなく、職場のコミュニケーション開発にも成果を発揮するプログラムです。

 健康管理を支援するツールは多いのですが、健康活動が継続しないことが問題です。われわれは、健康活動を自発的に継続させるためには、正しい知識を楽しく学ぶ学習が根底にあり、それらを促進するために(1)チームメンバーとの切磋琢磨 (2)メンバー同士のフィードバック (3)管理者からの承認 (4)自発的な行動支援が必要だと考えました。その基本思想もとにTREEダイナミクス(T-TRYやってみよう、R-Refreshイキイキする、E-Enjoy楽しむ、E-Encourage 励ましあう)という行動変容のステップを考案しました。

 これらを基に、健康100日プロジェクトのプラットフォームである行動変容支援ツールを開発。目標を共有し、またガイドといっているオンライン上のファシリテーターが関与しやすい仕組みを搭載しています。

 結果として健康習慣が身につくだけでなく、職場のコミュニケーションの向上に貢献するサービスを目指しています。

 意志の力だけではなかなかメンタルヘルスの管理が難しいでしょう。心身ともに健康でありながら仕事を続けられる環境や仕組み作りを経営陣が率先して推進することがストレスチェック義務化法の成立からも求められていると考えます。

石見一女(いわみ かずめ)
株式会社Be&Do代表取締役 一般社団法人人と組織の活性化研究会代表理事 オンラインで行動変容を実現する手法と仕組みを開発し提供する事業をおこなっている。その仕組みを用いた自発的な健康増進をもたらすプログラム「健康100日プロジェクト」や健康経営推進ポータル「ウェルビネぷらす」を開発、販売。学習の定着化、オンライントレーニングなどのサービスを提供。健康経営を経営課題として考える「HHH(スリーエイチ)の会」を発足

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