SalesforceとMicrosoftは米国時間11月14日、「Salesforce Marketing Cloud」のパブリッククラウドプロバイダーとしてMicrosoftの「Azure」を使用すると発表した。Salesforceはすでに、Amazon Web Services(AWS)やGoogleともクラウド利用で提携している。このAzureに関する発表は、Salesforceの年次カンファレンス「Dreamforce」を翌週に控え、明らかにしたものだ。
さらにSalesforceは、同社のCRMユーザーがSalesforceのレコードの検索、閲覧、共有を、Microsoftのグループチャットプラットフォーム「Microsoft Teams」内で直接できるようにする機能を構築すると述べた。両社共同のプレスリリースによると、Microsoft Teamsと「Salesforce Sales」「Service Clouds」の統合機能は、2020年後半に利用可能になる見通しだ。
SalesforceはMicrosoftとCRM分野で競合してきたほか、LinkedInの買収でMicrosoftに破れたとされているなど対立する場面もあったが、過去に提携した実績もある。
両社は2014年に、「Salesforce App for Outlook」や「Salesforce1 Mobile App for Microsoft Office」で協力している。また2015年には、「Salesforce Customer Success Platform」と「Microsoft Office」 の連携や、Salesforceのインターフェースを「Skype for Business」「Microsoft OneNote」「Windows 10」に統合するために提携した。さらに2015年には、MicrosoftがSalesforceの買収を検討していると憶測する報道もあったが、最終的には現実のものとはならなかった。
Salesforceは2016年に、AWSを推奨インフラプロバイダーにすると発表した。当時、「Heroku」「SalesforceIQ」「Salesforce IoT Cloud」など、Salesforceの多数のサービスはAWSのクラウド上で稼働していたが、中核的なCRM製品は自社データセンターを利用していた。
2017年には、「Google Cloud Platform」を使用してグローバルに拡大し、SalesforceのCRMツールを「G Suite」や「Google Analytics」と統合する計画を発表している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。