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マイクロソフト株式会社

マイクロソフトが語る、「Windows Live、Windows Vistaに実装される検索機能」

富永康信(ロビンソン)
2006/06/12 11:00

検索のテクノロジー、およびそのビジネスはまだ始まったばかり。複雑な技術の課題のほか、マーケティング上の課題が山積している。5月22日に開催された「ZDNet Japan エンタープライズサーチカンファレンス」で登壇した米Microsoft Corporationジェネラルマネージャーのデリック・コーネル氏は、今後同社がR&Dを強化して、未来の検索技術に貢献していく考えを示した。講演では、マイクロソフトの検索サービスにおける優先事項について、さらにはテクノロジーの実践例についても紹介された。

強化した検索機能をWindows Liveに実装

米Microsoft Corporation ジェネラルマネージャー デリック・コーネル 氏
米Microsoft Corporation
ジェネラルマネージャー
デリック・コーネル 氏

 講演の冒頭でコーネル氏は、「検索ビジネスについては、非常に楽観的に見ている」と述べ、サーチ関連収入の推移の変化や、検索に関する広告モデルのブームから、世界で最も急速に成長している分野のひとつであるとの見方を示した。

 マイクロソフトは、2004年6月より自社独自の検索テクノロジーを開発する戦略へと転換し、世界中で巨額の投資をしてきた。同社は、検索はコンピュータサイエンスの課題であり、継続的に改善・革新が可能な分野と考えており、強力なアルゴリズム型サーチエンジンを2005年2月に発表した。また、Windows Desktop Searchのエンタープライズ向けバージョンも2005年夏にリリースした。

 以降も顧客の課題とマイクロソフトの中核技術とをマッピングするため、自然言語やAIといった分野で研究を重ねている。「検索技術は、今後さらに優れたものになっていくだろう。検索における当社の使命は、お客様が検索で何をしたいのかを認識し、その課題を解決することである」とコーネル氏は断言する。

 そして同氏は、検索において優先すべき“レレバンス(適切度・関連性)”、“リーダーシップ”、“ローカル”、“エンタープライズ”の4分野について説明。特に、レレバンスという考え方の重要性を繰り返し強調した。

 また、同じキーワードによる検索に対し、検索履歴や行動に基づいてユーザーごとに最適な検索順位を提供する「ランクメソッド」というAIのプログラムを開発した。こうした強化をWindows Liveに実装しユーザーに提供していくという。

検索に浸れるような体験を提供したい

 ここで一旦、同社シニアマネージャーのフレデリック・サボイ氏が登壇し、最新の検索技術のデモを実演した。特徴的なのは、イメージ検索に力点が置かれていた点である。サボイ氏は、「検索機能の中で、ニュースやイメージが今後重要となる。特にイメージはさらなる革新を遂げるだろう」と語り、同社が開発したスマートスクロール機能を紹介した。検索結果のプレビュー画像をスクロールして次々と閲覧できるため、画像検索の効率が格段にアップするという。

 また、Windows Live Localの可能性も説明。航空写真や道路地図、道路情報をオーバーレイできるこの機能では、現在、40機ほどの航空機がアメリカ中を飛びまわり、市街地の俯瞰写真をマッピングしている最中だという。「これらによって、ユーザーが検索に浸れるような体験を提供したいと思っている」(サボイ氏)。

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