日立、SOA基盤ソフト「Cosminexus」最新版を販売--独自のメモリ管理でフルGC抑止

田中好伸(編集部) 2008年10月02日 18時51分

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 日立製作所は10月2日、サービス指向アーキテクチャ(SOA)関連機能を強化・拡充したSOA基盤ソフトウェア群の最新版となる「Cosminexus Version 8」(Cosminexus V8)を10月3日から販売開始することを発表した。2年半ぶりのメジャーバージョンアップとなる。

 今回販売開始となるCosminexus V8では、新製品として企業の業務ノウハウを可視化してシステム化する業務ポータル基盤ソフト「uCosminexus Navigation Platform」をラインアップに追加。より安定したウェブシステム基盤を実現するためにアプリケーションサーバ「uCosminexus Application Server」で機能強化を図っている。また、Cosminexusのシェアをより拡大させていくために、「Cosminexusパートナーコミュニティ」を12月に開設する。

 新製品となるuCosminexus Navigation Platformは、たとえばコンタクトセンターから電話をかけて保険商品を勧誘するなどの個人単位の業務プロセスを、フローチャートでその手順を可視化。その業務プロセスに関して属人的となっている知識やノウハウを組織内で共有することで、業務の質を高めることができるとしている。その流れをオペレーションログで追うことで、どこがボトルネックになっているかを分析して改善することができる。また同製品では、FAQやマニュアルをもとにユースケースシナリオと画面を同時に作成、業務部門の要求を効率よく取り込むことができる。

 uCosminexus Navigation Platformの価格は840万円からとなっており、2009年2月27日に出荷される予定となっている。

 今回のuCosminexus Application Serverでは、ウェブシステムの処理反応低下を抑止する機能を搭載している。従来Javaベースのウェブシステムでは、不要となったメモリの解放処理(ガベージコレクション)によってシステムの反応速度が低下、アプリケーションが無応答となる現象が発生、サーバを計画停止させエンドユーザーへの影響を回避するなど、業務の継続性の面でネックとなっている。

 この問題に対し日立では、独自のメモリ管理方式でシステムの反応低下を抑止することを業界に先駆けて可能にしたとしている。Javaヒープ内に滞留するセッションオブジェクトを自動的に別の領域に配置することで、フルガベージコレクションの発生を抑止できるという。構築されたアプリケーションへの変更は不要と説明している。

 最新版のuCosminexus Application Serverの価格は126万円、出荷時期は11月28日となっている。

 12月に開設されるCosminexusパートナーコミュニティは「システムインテグレーター(SIer)などを中心に100社強で発足する予定」(ソフトウェア事業部長の中村孝男氏)という。

 同コミュニティでは、ユーザビリティやSOA、インメモリ技術など分科会を設けて、ユーザー企業の課題実現に向けた共同研究を行う。また同コミュニティに参加すれば、システム構築(SI)のノウハウを標準化したツール「SIナビ」を利用することができる。

 SIナビは、システムパターンを選択して方針や運用などの基本設計に必要な情報を取得、詳細設計をナビゲーションに従って進めて、パラメータ仕様書を自動生成できる。その後で、定義ファイルや運用バッチシェルも自動生成でき、運用環境を簡単に構築できるとしている。

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