3.航空大手Virgin Atlantic
Virgin Atlanticはネットワークに接続された多数の「ボーイング787」や貨物輸送デバイスによるIoTを利用している。各飛行機は複数のインターネット接続された部品を搭載しており、大量のデータが生成されている。
Virgin AtlanticのITディレクターDavid Bulman氏がComputerworld UKに語った話では、1フライトごとに0.5テラバイト以上のデータが生成されているという。ビッグデータの分析プログラムは完全には実現されていないものの、このデータはメンテナンスがいつ必要になるかを予想したり、フライトや燃費の向上に役立てることができる。
4.機械メーカーJohn Deere
ビッグデータとIoTは大規模農業に大きな影響を与えつつあるが、この分野の先端を走っている企業の1つが、機械メーカーであるJohn Deereだ。John DeereのField Connectシステムは、水分レベルを監視して無線でデータを送信し、農家がその情報を見られるようにしている。同社のウェブサイトによれば、この環境センサーは「気温と土壌の温度、風速、湿度、日射、雨量、植物の葉の水分量」についても計測できる。
このデータは、農家がいつ作物が最適な水分レベルに達するかを予想するのに利用できる。この情報を活用すれば、農家は収穫時期を適切に判断できる。また、トレンドデータを利用することで、季節の変化が水分の保持率に与える影響についても知ることができる。
5.農業向け監視システムのTempuTech
TempuTechも、農業に大きな影響を与えている、IoTとビッグデータを活用するシステムの1つだ。同社は穀物の貯蔵状態や、穀物倉庫などのシステムに問題の兆候がないかを監視するシステムを提供している。
このシステムを使えば、ベルトやベアリングの破損などを監視できる。穀物管理システムによって穀物貯蔵庫の湿度や温度の状態を把握できるため、手動で通気やファンの設定を変更して状態を改善することも可能だ。このデータは農場運営者にも送られ、天候の移り変わりに基づいて湿度や温度の変化を予想するのにも使われている。
6.ディズニーワールドのリストバンド「MagicBand」
利用開始までに10億ドルが投じられたことでも有名な、ディズニーワールドのMagicBandは、IoTとビッグデータの両方をうまく活用している例の1つだ。MagicBandはセンサを搭載したウェアラブルリストバンドで、ゲストはこれを、ホテルの部屋へのチェックインから、ランチの購入、アミューズメントパークの入場改札の通過、特定のアトラクションの予約まで、あらゆることに利用できる。