Windows Serverの移行先はAWSに--富士ソフトとJBSが新プログラムに参加

國谷武史 (編集部)

2018-05-28 17:39

 アマゾン ウェブ サービス ジャパン(AWS)は5月28日、4月に立ち上げた新しいパートナープログラム「Amazon EC2 for Windows Server」に関するメディア向け説明会を開催した。同プログラムには、富士ソフトと日本ビジネスシステムズ(JBS)の2社が参加している。

 新プログラムは、Windows Severで稼働する業務系システムのAWSへの移行を支援するものという。AWSでは、(1)Amazon EC2のWindows利用事例を2件提供、(2)AWS上でのWindowsワークロードに関するオンライントレーニングの受講、(3)ウェブサイトでEC2 Windowsソリューションの公開およびAWSとの関連が確認できる顧客の公開、(4)AWSに監査――の4つの基準を満たすパートナーを認定するというもの。

Microsoft製品に関するAWSのパートナー戦略の概要
Microsoft製品に関するAWSのパートナー戦略の概要

 説明に立った同社 パートナーアライアンス本部長の今野芳弘氏によれば、AWS環境でWindowsベースのシステムを利用する企業顧客は多いとし、可用性や信頼性、柔軟性、拡張性、セキュリティなどの面で実績を重ねていると強調。またライセンスに関しては、企業顧客が既に持つラインセンスの持ち込みやMicrosoftの各種ライセンスを含めたAWSサービスの利用のいずれも可能であり、Microsoft Hyper-VやVMware vSphereなどからEC2環境へ容易に仮想サーバなどを移行できるツールも提供しているとした。

AWSにおけるMicrosoft製品ライセンスの取り扱い概要
AWSにおけるMicrosoft製品ライセンスの取り扱い概要
Windows serverをAWSに移行するためのツールの概要
Windows serverをAWSに移行するためのツールの概要

 新プログラムの認定パートナーとなった2社は、ともにMicrosoft製品を用いたシステムの構築や運用保守などに関して長い歴史を持つ。富士ソフト 取締役 常務執行役員 ソリューション事業本部長の新井世東氏は、「Microsoftで25年、AWSも2011年の黎明期からサービスを手がけており、大企業や官公庁のユーザーのシステムでは運用保守に注力してきた」とコメント。JBS イノベーション統括本部の伊藤英啓氏は、「特に金融の顧客向けにクラウドの利用方法やセキュリティに関するコンサルティングなどに取り組んでいる」と述べた。

 新プログラムに関して2社は、いずれも2020年1月14日にMicrosoftがサポートを終了するWindows Server 2008/2008 R2への対応需要に触れた。両社はともに、同OSで稼働するExchangeやSQL Serverなどのシステムの移行先の1つとしてAWSを検討する顧客企業があるとし、新プログラムへの参加はこれに対応する狙いもあると説明している。

新プログラムの取り組みを説明したJBSの伊藤氏、AWSの今野氏、富士ソフトの新井氏
新プログラムの取り組みを説明したJBSの伊藤氏、AWSの今野氏、富士ソフトの新井氏

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