ワークフローという言葉は2021年、コラボレーションやハイブリッドワーク、自動化、タスク管理がぶつかり合う中、さまざまな大手ソフトウェア/クラウド企業の間でのバズワードになりつつある。
企業の決算発表後の電話会議やアナリストとのイベントの内容から判断すると、ワークフローがテクノロジー分野の新たな言葉として台頭してきているのは明らかだ。
- ワークフローの自動化を手がけ、その普及に貢献してきている大手企業のServiceNowは、直近の決算発表後の電話会議で「ワークフロー」という言葉を32回も用いた。同社の最高経営責任者(CEO)Bill McDermott氏は、顧客がIT部門や顧客、従業員、クリエーターのために、ワークフローインフラに向けて投資していると述べた。また、徐々に気運が高まりつつあるワークフローを最初に推し進めたのはServiceNowにほかならない点に言及しておくべきだろう。同社の幹部らは2013年のアナリストとのミーティングにおいて、ITサービス管理という枠を超えて成長していけるという青写真を描く中で、ワークフローという言葉を35回も用いていた。
- Salesforceは2022会計年度第2四半期決算発表後の電話会議でワークフローという言葉について2回にわたって詳細に語った。同社のプレジデント兼最高執行責任者(COO)であるBret Taylor氏は「IBMの事例は、『Slack-First Customer 360』企業のうちで私がよく引き合いに出すものの1つだ。IBMは同社の『Customer 360』全体をSalesforceのクラウド上に構築した。53万人を超える顧客と、38万人の従業員、5万のパートナーらがわれわれのプラットフォームを使用している。そして、これらの従業員はすべて、『Slack』を通じて仕事を進めている。また彼らは『Sales Cloud』や『Service Cloud』を横断して自らのワークフローを連携させており、どこからでも接続し、アクションを起こすことが可能になっている」と述べていた。
- Zoom Video Communicationsの幹部らは年次カンファレンス「Zoomtopia」のアナリストデーにおいて、ワークフローのツールや戦略を4回にわたって説明した。
- Microsoftも直近の決算発表後の電話会議で、ワークフローを実現する上での同社の役割について2度にわたって説明した。
- Atlassianも「Jira」に関連して、自動化されたワークフローについて語った。同社の共同CEOであるMichael Cannon-Brookes氏は「われわれができる最善のことは、こういったすべての場所での緊密な統合の実現だ。われわれは、それが顧客に最善のものをもたらすと確信している。データの連携に向けてワークフローを自動化する、そしてさまざまなアプリケーションすべてを横断してそれを最善の方法で実行するのがわれわれの仕事だ」と述べた。